“舷側”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げんそく75.0%
ふなばた11.5%
ふなべり9.6%
そば1.9%
サイド1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小蒸気こじょうきを出て鉄嶺丸てつれいまる舷側げんそくのぼるや否や、商船会社の大河平おおかわひらさんが、どうか総裁とごいっしょのように伺いましたがと云われる。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
料理番コックは猿のようにうまく舷側ふなばたを上って来て、やっていることを見るや否や、「おや、兄弟きょうでえ! これぁ何だい?」と言った。
ふとお艶は、上気した頬にこころよい夜気を受けて舷側ふなべりにうつ伏した。その肩へ、栄三郎の手がいたわるように伸びてゆくと——
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
其頃そのころ弦月丸げんげつまるが、今迄いままでほど澤山たくさんの、黄金わうごん眞珠しんじゆとを搭載たふさいして、ネープルスかう出發しゆつぱつして、東洋とうやうむかふといふのは評判ひやうばんでしたが、たれおそ海蛇丸かいだまるが、ひそかにその舷側そば停泊ていはくして
暫らくして再び神戸を抜錨ばつびょうした諾威ノルウェー船ヴィクトル・カレニナ号が大洋へ乗出すと間もなく、帆布に包まれて火棒デレキ圧石おもしに付けた大きな物が舷側サイドから逆巻く怒涛の中へ投込まれた。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)