牧逸馬
1900.01.17 〜 1935.06.29
“牧逸馬”に特徴的な語句
巷
許
屍
卓子
訊
葡萄
素人
何
凝視
捕縛
戦慄
遣
伴
報
覗
宛
採
船橋
邪魔
珈琲
小刀
拳銃
白眼
罩
愕
闇黒
捻
漕
緒
便宜
綺麗
衝
呈
狼狽
載
懼
悦
往
請
掻
聖
掴
噛
扉
辿
驚愕
狼狽
淋
弄
寝台
著者としての作品一覧
アリゾナの女虎(新字新仮名)
読書目安時間:約1時間6分
「課長さんは居ますか」 「いま鳥渡座席にいませんが——私は秘書です。何か御用ですか」 「ヴァン・ドュ・マアクと云う者です。南太平洋鉄道会社の専属探査員ですが——今、駅にちょっと変な …
読書目安時間:約1時間6分
「課長さんは居ますか」 「いま鳥渡座席にいませんが——私は秘書です。何か御用ですか」 「ヴァン・ドュ・マアクと云う者です。南太平洋鉄道会社の専属探査員ですが——今、駅にちょっと変な …
生きている戦死者(新字新仮名)
読書目安時間:約24分
背の高い、物腰の柔かい上品な男だった。頭髪は黒く、頬骨が高くて、一見韃靼人の血が混っていることを思わせる剽悍な顔をしていた。一九一二年の春の初めである。匈牙利の首都ブダペストから四 …
読書目安時間:約24分
背の高い、物腰の柔かい上品な男だった。頭髪は黒く、頬骨が高くて、一見韃靼人の血が混っていることを思わせる剽悍な顔をしていた。一九一二年の春の初めである。匈牙利の首都ブダペストから四 …
運命のSOS(新字新仮名)
読書目安時間:約1時間7分
生と死は紙一枚の差だ。天と地の間にこれ以上怪奇な事実はあるまい。 そしてその怪奇な事実を時として最も端的に示すものに、海洋ほど不遠慮な存在はないのだ。この意味で、海こそは一番の怪奇 …
読書目安時間:約1時間7分
生と死は紙一枚の差だ。天と地の間にこれ以上怪奇な事実はあるまい。 そしてその怪奇な事実を時として最も端的に示すものに、海洋ほど不遠慮な存在はないのだ。この意味で、海こそは一番の怪奇 …
斧を持った夫人の像(新字新仮名)
読書目安時間:約25分
「求縁——インデアナ州ラ・ポウト郡の風光明媚なる地域に、収穫多き農園を経営する美貌の寡婦、最も便宜なる近き将来において財産と人生を併合する意思の下に、相当以上の資財ある紳士との御交 …
読書目安時間:約25分
「求縁——インデアナ州ラ・ポウト郡の風光明媚なる地域に、収穫多き農園を経営する美貌の寡婦、最も便宜なる近き将来において財産と人生を併合する意思の下に、相当以上の資財ある紳士との御交 …
海妖(新字新仮名)
読書目安時間:約33分
有名な巴里の新聞マタン紙の創設者の一人に、アルフレッド・エドワルドという富豪がある。マタン紙は、今では相当古く、その言論など世界的に権威あるものだが、エドワルド氏は、創業当時から莫 …
読書目安時間:約33分
有名な巴里の新聞マタン紙の創設者の一人に、アルフレッド・エドワルドという富豪がある。マタン紙は、今では相当古く、その言論など世界的に権威あるものだが、エドワルド氏は、創業当時から莫 …
消えた花婿(新字新仮名)
読書目安時間:約22分
ブライトンと言えば、倫敦を控えて、英国第一の海岸の盛り場である。 殊に週末旅行に持って来いのところから、日曜が賑う。 この三月二十九日も、日曜日だった。 海の季節としては、すこし早 …
読書目安時間:約22分
ブライトンと言えば、倫敦を控えて、英国第一の海岸の盛り場である。 殊に週末旅行に持って来いのところから、日曜が賑う。 この三月二十九日も、日曜日だった。 海の季節としては、すこし早 …
上海された男(新字新仮名)
読書目安時間:約18分
Ⅰ 夜半に一度、隣に寝ている男の呻声を聞いて為吉は寝苦しい儘、裏庭に降立ったようだったが、昼間の疲労で間もなく床に帰ったらしかった。その男は前日無免許の歯医者に歯を抜いて貰った後が …
読書目安時間:約18分
Ⅰ 夜半に一度、隣に寝ている男の呻声を聞いて為吉は寝苦しい儘、裏庭に降立ったようだったが、昼間の疲労で間もなく床に帰ったらしかった。その男は前日無免許の歯医者に歯を抜いて貰った後が …
女肉を料理する男(新字新仮名)
読書目安時間:約51分
人気が荒いので世界的に有名なロンドンの東端区に、ハンベリイ街という町がある。凸凹の激しい、円い石畳の間を粉のような馬糞の藁屑が埋めて、襤褸を着た裸足の子供たちが朝から晩まで往来で騒 …
読書目安時間:約51分
人気が荒いので世界的に有名なロンドンの東端区に、ハンベリイ街という町がある。凸凹の激しい、円い石畳の間を粉のような馬糞の藁屑が埋めて、襤褸を着た裸足の子供たちが朝から晩まで往来で騒 …
助五郎余罪(新字新仮名)
読書目安時間:約15分
慶応生れの江戸っ児天下の助五郎は寄席の下足番だが、頼まれれば何でもする。一番好きなのは選挙と侠客だ。だからちょぼ一仲間では相当な顔役にもなっているし、怖い団体にも二つ三つ属している …
読書目安時間:約15分
慶応生れの江戸っ児天下の助五郎は寄席の下足番だが、頼まれれば何でもする。一番好きなのは選挙と侠客だ。だからちょぼ一仲間では相当な顔役にもなっているし、怖い団体にも二つ三つ属している …
「世界怪奇実話」序文(新字新仮名)
読書目安時間:約1分
一、僕の「世界怪奇実話全集」である。読物として、文句なしに面白いものでありたい。これが僕の念願だ。 一、世界怪奇実話——怪奇は、謂わば荒唐だ。同時に実話は、文字通り厳正に事実だ。荒 …
読書目安時間:約1分
一、僕の「世界怪奇実話全集」である。読物として、文句なしに面白いものでありたい。これが僕の念願だ。 一、世界怪奇実話——怪奇は、謂わば荒唐だ。同時に実話は、文字通り厳正に事実だ。荒 …
戦雲を駆る女怪(新字新仮名)
読書目安時間:約60分
露独連絡の国際列車は、ポーランドの原野を突っ切って、一路ベルリンを指して急ぎつつある。 一九一一年の初夏のことで、ロシアの国境を後にあの辺へさしかかると、車窓の両側に広大な緑色の絨 …
読書目安時間:約60分
露独連絡の国際列車は、ポーランドの原野を突っ切って、一路ベルリンを指して急ぎつつある。 一九一一年の初夏のことで、ロシアの国境を後にあの辺へさしかかると、車窓の両側に広大な緑色の絨 …
双面獣(新字新仮名)
読書目安時間:約1時間12分
レスリイ・シュナイダア夫人は、七歳になる娘ドロシイの登校を見送って、ブレント・クリイクと呼ばれる郊外に近いロレイン街の自宅から、二町ほど離れたディクシイ国道の曲り角までドロシイの手 …
読書目安時間:約1時間12分
レスリイ・シュナイダア夫人は、七歳になる娘ドロシイの登校を見送って、ブレント・クリイクと呼ばれる郊外に近いロレイン街の自宅から、二町ほど離れたディクシイ国道の曲り角までドロシイの手 …
チャアリイは何処にいる(新字新仮名)
読書目安時間:約31分
七月一日だった。 夏の早いアメリカの東部である。四日の独立祭を目のまえに控えて、フィラデルフィアの町は、もう襲いかけた炎熱の下に喘いでいた。 人事的には、この独立祭からアメリカじゅ …
読書目安時間:約31分
七月一日だった。 夏の早いアメリカの東部である。四日の独立祭を目のまえに控えて、フィラデルフィアの町は、もう襲いかけた炎熱の下に喘いでいた。 人事的には、この独立祭からアメリカじゅ …
沈黙の水平線(新字新仮名)
読書目安時間:約27分
嘗つてそんな船は存在もしていなかったように、何らの手懸りもなく、船全体から乗客、乗組員の全部が、そっくり其の儘、海洋という千古の大神秘に呑まれ去った例は、古来、かなりある。が、この …
読書目安時間:約27分
嘗つてそんな船は存在もしていなかったように、何らの手懸りもなく、船全体から乗客、乗組員の全部が、そっくり其の儘、海洋という千古の大神秘に呑まれ去った例は、古来、かなりある。が、この …
土から手が(新字新仮名)
読書目安時間:約46分
山のように材木を満載した貨物自動車の頂上に据わって、トニィ・フェルナンデは、キャリフォルニア州聖マテオ郡のソウヤー仮部落街道を、仕事先から自宅を指して走らせていた。一九一九年、三月 …
読書目安時間:約46分
山のように材木を満載した貨物自動車の頂上に据わって、トニィ・フェルナンデは、キャリフォルニア州聖マテオ郡のソウヤー仮部落街道を、仕事先から自宅を指して走らせていた。一九一九年、三月 …
舞馬(新字新仮名)
読書目安時間:約16分
植峰——植木屋の峰吉というよりも、消防の副小頭として知られた、浅黒いでっぷりした五十男だった。雨のことをおしめりとしか言わず、鼻のわきの黒子に一本長い毛が生えていて、その毛を浹々と …
読書目安時間:約16分
植峰——植木屋の峰吉というよりも、消防の副小頭として知られた、浅黒いでっぷりした五十男だった。雨のことをおしめりとしか言わず、鼻のわきの黒子に一本長い毛が生えていて、その毛を浹々と …
ヤトラカン・サミ博士の椅子(新字新仮名)
読書目安時間:約26分
マカラム街の珈琲店キャフェ・バンダラウェラは、雨期の赤土のような土耳古珈琲のほかに、ジャマイカ産の生薑水をも売っていた。それには、タミル族の女給の唾と、適度の蠅の卵とが浮かんでいた …
読書目安時間:約26分
マカラム街の珈琲店キャフェ・バンダラウェラは、雨期の赤土のような土耳古珈琲のほかに、ジャマイカ産の生薑水をも売っていた。それには、タミル族の女給の唾と、適度の蠅の卵とが浮かんでいた …
夜汽車(新字新仮名)
読書目安時間:約6分
私が在米中の見聞から取材した創作でして、あちらの生活に泡のように浮んでは消える探偵小品的興味を、私の仮装児ヘンリイ・フリント君に取扱わせた短篇の一つでございます。 大戦当時の英国首 …
読書目安時間:約6分
私が在米中の見聞から取材した創作でして、あちらの生活に泡のように浮んでは消える探偵小品的興味を、私の仮装児ヘンリイ・フリント君に取扱わせた短篇の一つでございます。 大戦当時の英国首 …
浴槽の花嫁(新字新仮名)
読書目安時間:約48分
英国ブラックプウルの町を、新婚の夫婦らしい若い男女が、貸間を探して歩いていた。彼らが初めに見にはいった家は、部屋は気に入った様子で、ことに女の方はだいぶ気が動いたようだったが風呂が …
読書目安時間:約48分
英国ブラックプウルの町を、新婚の夫婦らしい若い男女が、貸間を探して歩いていた。彼らが初めに見にはいった家は、部屋は気に入った様子で、ことに女の方はだいぶ気が動いたようだったが風呂が …
ロウモン街の自殺ホテル(新字新仮名)
読書目安時間:約33分
ホテル・アムステルダムの女主人セレスティンは、三階から駈け降りて来た給仕人の只ならぬ様子にぎょっとして、玄関わきの帳場から出て来た。 巴里人らしい早口で、 「何をあわてているんです …
読書目安時間:約33分
ホテル・アムステルダムの女主人セレスティンは、三階から駈け降りて来た給仕人の只ならぬ様子にぎょっとして、玄関わきの帳場から出て来た。 巴里人らしい早口で、 「何をあわてているんです …
若き日の成吉思汗:――市川猿之助氏のために――(新字新仮名)
読書目安時間:約1時間8分
三幕六場 人物 成吉思汗二十七歳 合撒児成吉思汗の弟二十四歳 木華里四天王の一人、近衛隊長三十歳 哲別長老、四天王の一人六十歳 忽必来参謀長、四天王の一人 速不台箭筒士長、四天王の …
読書目安時間:約1時間8分
三幕六場 人物 成吉思汗二十七歳 合撒児成吉思汗の弟二十四歳 木華里四天王の一人、近衛隊長三十歳 哲別長老、四天王の一人六十歳 忽必来参謀長、四天王の一人 速不台箭筒士長、四天王の …
“牧逸馬”と年代が近い著者
きょうが誕生日(12月23日)
きょうが命日(12月23日)
日野強(1920年)
今月で生誕X十年
ラデャード・キプリング(生誕160年)
ライネル・マリア・リルケ(生誕150年)
野口米次郎(生誕150年)
瀬沼夏葉(生誕150年)
相馬泰三(生誕140年)
山中峯太郎(生誕140年)
観世左近 二十四世(生誕130年)
平山千代子(生誕100年)
今月で没後X十年
アウグスト・プラーテン(没後190年)
フィオナ・マクラウド(没後120年)
徳永保之助(没後100年)
エドワード・シルヴェスター・モース(没後100年)
寺田寅彦(没後90年)
生田葵山(没後80年)
百田宗治(没後70年)
安井曽太郎(没後70年)
米川正夫(没後60年)
今年で生誕X百年
平山千代子(生誕100年)
今年で没後X百年
大町桂月(没後100年)
富ノ沢麟太郎(没後100年)
細井和喜蔵(没後100年)
木下利玄(没後100年)
富永太郎(没後100年)
エリザベス、アンナ・ゴルドン(没後100年)
徳永保之助(没後100年)
後藤謙太郎(没後100年)
エドワード・シルヴェスター・モース(没後100年)