“淋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さび84.0%
さみ9.5%
さむ4.0%
さみし0.9%
さびし0.7%
0.4%
そゝ0.2%
りん0.2%
サビ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
君があの連中と一緒に遊び廻つてゐて、いつ行つてもゐないのみか自ら書かないやうにでもなると、僕は非常にさびしい気がするんだ。
良友悪友 (新字旧仮名) / 久米正雄(著)
美奈子が宮の下のにぎやかな通を出はずれて、段々さみしいがけ上の道へ来かゝったとき、丁度道の左側にある理髪店の軒端のきばたたずみながら
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「でもうちこと始終しじゆうさむしい/\とおもつてゐらつしやるから、必竟ひつきやうあんなことおつしやるんでせう」とまへほゞやうとひかへした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
さみしい、しんとした中に手拍子てびょうしそろって、コツコツコツコツと、鉄槌かなづちの音のするのは、この小屋に並んだ、一棟ひとむね同一おなじ材木納屋なやの中で、三個さんこの石屋が、石をるのである。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あれ! お聞き、」と涙声なみだごえで、枕もあがらぬ寝床の上の露草の、がッくりとして仰向あおむけのさびしい素顔にべにを含んだ、白い頬に、あおみのさした、うつくしい、妹の、ばさばさした天神髷てんじんまげの崩れたのに
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこで直ぐは帰らず山内のむしい所をってぶらぶら歩るき、何時いつの間にか、丸山の上に出ましたから、ベンチに腰をかけて暫時しばら凝然じっと品川の沖の空をながめていました。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そゝげども竹愈〻翠に、天寒けれども鴨水に親しむ面白い境に到り得たのであるが、何樣どうして容易に其處に到り得よう。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
火遁の術は奇にしてあと尋ねかたし 荒芽山畔まさしずまんとす 寒光地にほとばしつて刀花乱る 殺気人を吹いて血雨りんたり 予譲よじよう衣を撃つ本意に非ず 伍員ごいん墓を
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
私少シサビシイ。今アナタノ顔ヲ見ナイノハ。マダデスカ。見タイモノデス。