“三個”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みッつ22.2%
みつ18.5%
みっつ18.5%
みたり11.1%
さんこ11.1%
みつつ7.4%
みつゝ7.4%
さんにん3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ありますともさ、ははは、ありますともさ。まずこれがし、それからこれも可しと、しめ三個みッつ頂戴いたします。ちょいと御勘定下さい。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
市郎は医師の手当てあてよって、幸いに蘇生したので、すぐふもとき去られていたが、安行とお杉と𤢖との三個みつの屍体は、まだ其儘そのままに枕をならべていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
それは今日の昼飯ひるめしに怪しい僧にもけ、じぶん達もったような三個みっつ黍団子きびだんごであった。顎髯の男はうんと云って背後うしろに倒れて気を失った。
岩魚の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
とげたりと不題こゝにまた忠兵衞はおみつ親子お金和吉をともなひて奉行所を下り主人方の親類呉服町の何某屋へ至り今番所の歸りにて箇樣々々かやう/\の始末なれば是なる三個みたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おほきはまぐりウばかり。(ちう、ほんたうは三個さんこ)として、しゞみ見事みごとだ、わんさらもうまい/\、とあわてて瀬戸せとものをかじつたやうに、おぼえがきにしるしてある。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
二階にかい體裁ていさいよき三個みつつへやその一室ひとままどに、しろ窓掛まどかけかぜゆるいでところは、たしか大佐たいさ居間ゐまおもはるゝ。
正面しやうめん伸上のびあがつてれば、むかふから、ひよこ/\三個みつゝ案山子かゝしも、おなじやうな坊主ばうずえた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一人は、今は小使を志願しても間に合わない、慢性の政治狂と、三個さんにんを、紳士、旦那、博士に仕立てて、さくら、というものに使って、鴨をはいいで、骨までたたこうという企謀たくらみです。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)