“別”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わか45.5%
べつ29.2%
11.8%
わかれ6.7%
わけ1.8%
わかち1.0%
ワケ0.8%
べっ0.6%
0.4%
ほか0.4%
こと0.2%
びつ0.2%
べツ0.2%
また0.2%
わかり0.2%
わき0.2%
ワカレ0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高橋たかはしは、はや父親ちちおやわかれたけれど、母親ははおやがあるのでした。正吉しょうきちだけは、両親りょうしんがそろっていて、いちばん幸福こうふくうえであったのです。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかれどもべつ社界しやかい大弊根たいへいこんながそんするありて、壯年有爲そうねんゆういをして徃々おう/\にして熱火ねつくわ焔柱ゑんちういだくの苦慘くさんこゝろよしとせしむることあり。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
それは今日の昼飯ひるめしに怪しい僧にもけ、じぶん達もったような三個みっつ黍団子きびだんごであった。顎髯の男はうんと云って背後うしろに倒れて気を失った。
岩魚の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
例によって浜辺には見送りの島の者がずらりと並んでわかれを惜しんでいる。(一年に三、四回しか見られない大きな船がつのだから。)
「だから、世間じゃ言ってますよ。——江戸中の御用聞、わけても捕物の名人と言われた平次親分が、お島に目をつけないのは可怪おかしい——って」
然し活動写真は老弱ろうにゃくわかちなく、今の人の喜んでこれを見て、日常の話柄わへいにしているものであるから、せめてわたくしも
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
たけ・わか(稚)など、性格表示と、讃称とを兼ねた語頭の語が、語尾に廻ると、「……タケル」「……ワケ」と言ふ風に、古いカバネのやうな感覚を持つて来る。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
びんのほつれ毛が顔へ懸りまして、少し微酔ほろえい白粉気おしろいけのあるところへぽッと桜色になりましたのは、べっして美しいものでございます。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
忠太郎 別れて永え永え年月を、に暮してくると、こんなにまで双方の心に開きが出来るものか。
瞼の母 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
日本人は地味でぽんほか言分いひぶんはないが、たつた一つ辞世だけは贅沢すぎる。死際にはお喋舌しやべりは要らぬ事だ。狼のやうに黙つて死にたい。
またその天の尾羽張の神は、天の安の河の水をさかさまきあげて、道を塞き居れば、あだし神はえ行かじ。かれことに天の迦久かくの神を遣はして問ふべし
ヒエじつこにというたところで、えまになって帰りましたところが、親戚めよりもなし、びつに何う仕ようという目途みあてもないものですから願わくば此の繁盛さかる御府内でまア生涯朽果こちはてれば、おまえ物を
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
妄念まうねんおこさずにはや此処こゝ退かつしやい、たすけられたが不思議ふしぎくらゐ嬢様ぢやうさまべツしてのおなさけぢやわ、生命冥加いのちみやうがな、おわかいの、きツ修行しゆぎやうをさつしやりませ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ここにその矢雉子の胸より通りてさかさまに射上げて、天の安の河の河原にまします天照らす大御神高木たかぎの神一五御所みもといたりき。この高木の神は、高御産巣日の神のまたみななり。
人死にて神魂たま亡骸なきがらと二つにわかりたる上にては、なきがら汚穢きたなきものの限りとなり、さては夜見よみの国の物にことわりなれば、その骸に触れたる火にけがれのできるなり。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
香にほくる鉄の微塵や気色けしきすら旋盤も人もわきししらずも
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
玉島川のヘンで会うた女が、自分の家は玉島川の川上にあるというて居つたが、その処女がワカレを惜んで領布を振つた、その姿を見てから、玉島の川上の家が
和歌批判の範疇 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
猶よろしくおしかり被下度、実ニヘチヤクチヤりかね候人なれバ、実に御気のどくニ存候。早々。