“幸福”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうふく37.7%
しあわせ30.4%
しあはせ12.7%
かうふく7.2%
さいはひ4.7%
しやわせ2.9%
さいわい2.5%
さひはひ0.7%
しやはせ0.7%
ハッピネス0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おたがいに達者たっしゃで、はたらくことはできるし、それに毎年まいねん気候きこうのぐあいもよくて、はたけのものもたくさんれて、こんな幸福こうふくなことはない。
自分で困った百姓 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とにかく、あの造麻呂と云う爺はみかけによらず、大変な胴慾者どうよくものですから、娘の幸福しあわせなどとても考えてやるような男ではないのです。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
看板に「沢山たくさん道具をお壊しなさい、それ貴君あなたのお幸福しあはせ」と書いてある。如何いかにも破壊を好む気ばや仏蘭西フランス人の気に入りさう遊戯あそびだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
其時そのとき貴方あなたひとに、解悟かいごむかひなさいとか、眞正しんせい幸福かうふくむかひなさいとかこと効力かうりよくはたして、何程なにほどふことがわかりませう。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ちつとばかしお給金が殖えたつて大阪なんかいやだ/\と不平を云ひ/\轉勤したのですけれど、人間何が幸福さいはひになるか分りやしませんわね。
見学 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
「橋本先生も云うて御座ったけんどなあ。お父さんもモウこのまま死んでしまわっしゃった方が幸福しやわせかも知れんち云うてなあ……」
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
二人の運命を想いやる時には、いつでも羞かしい我の影がつきまとうて、他人ひと幸福さいわいのろうようなあさましい根性もきざすのであった。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
かんがへると、じつ愉快ゆくわいで/\たまらぬ、いま吾等われらまなこには、たゞ希望きぼうひかりかゞやくのみで、たれ人間にんげん幸福さひはひねた惡魔あくま
何といふ幸福しやはせを予感せられる朝であらう
愛の詩集:03 愛の詩集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
未知アンノーンゴット未知アンノーン幸福ハッピネス——これは象徴派シムボリストのよく口にする所だが、あすこいらは私と同じ傾向に来て居るんじゃないかと思うね。
私は懐疑派だ (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)