“人間”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
にんげん82.4%
ひと8.7%
じんかん3.8%
にんかん0.6%
われわれ0.6%
ジンカン0.6%
じんげん0.3%
ねんげん0.3%
ひとのこ0.3%
ふと0.3%
(他:6)2.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前様めえさまが、ほとけでもおにでも、魔物まものでも、たゞ人間にんげん坊様ばうさまでもえ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
りくうえ人間にんげんはみょうだな……。」といいました。正雄まさおさんは、不思議ふしぎおもって、
海の少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「神様にはおしかりを受けるかも知れませんが、人間ひとが困つた時には覿面てきめん効力ききめがある事なんです。」
何故といつて、聖書で見ると、どんな人間ひとだつて乗合馬車位の「罪」は、各自てんでにみんな背負しよつてるのだから。
「数年逢わなかったね。人に聞くと、君は名山に入って道を学んでるといってたが、やっぱり人間じんかんにいるのかね。」
成仙 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
それから幾千年かを隔てたのち、この魂は無数の流転るてんけみして、また生を人間じんかんに託さなければならなくなった。
尾生の信 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
西アフリカのアシャンチー人伝うるは、昔上帝人間にんかんに住みまのあたはなしたから人々幸福だった。
この褐色カプシン猴は猴類でもっとも睿智えいちのものと言うべく、野生のままでは大いにその睿智と模倣力を揮うべき事物に接せず、したがってやや低能なるも、人間にんかんに棲み、器具に近づくに及んですこぶるこれを揮うと見ゆ。
よしただ一、二代の親と子のあいだにおいて明らかにそれを経験することができないにしても、人間われわれの一番新しい進歩の結果を、かくしてわれらの幼児おさなごの上にみることができるわけです。
おさなご (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
教育のある母親ほど、子供の身体からだをかばいすぎてその活力を弱め、子供の心をかばいすぎて友だちを制限し、人間われわれ霊性たましいの偉大なものだということを忘れて、子供をただ幸福に導こう導こうとしている。
たましいの教育 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
別ニ天地ノ人間ジンカンアラザル有リ
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これ人間ジンカンの宝なり
枕上浮雲 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
そうです。尤も雪というものは人間じんげんの足跡から先に消え初めるものだと村の猟師が云ったとかいうので、雪解けを待って今一度、現場附近を調べたそうですが、源次郎氏が通る前にS岳峠を越えた者は一人や二人じゃなかったらしいので……おまけに現場附近は、屍体を発見した学生連に踏み荒されているので
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
おまえ物をべ、面白おもしろえ物を見て暮しますだけ人間ねんげんの徳だと思えやす
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
林「えゝい、人間ねんげん何処どこで何うおんるか分らねえもんだな、畜生彼方あっちけ、己が折を下げてるもんだから跡をいてやアがる、もこ彼方へけ、もこ/\あはゝゝゝ尻尾しりっぽを振って来やアがる」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ペトゥロー死すや上帝は、彼とイワンの霊魂を裁きの廷にし給ひ、⦅さてもこれなる人間ひとのこは類ひ稀なる悪人なり。
⦅さても怖ろしき刑罰を、案じたるよな人間ひとのこよ! さらば望みに委すべし。
「知らねえと思ふ人間ふとに何故聞かつしやるだ。」と百姓は蟷螂かまきりのやうにくれた顔をあげた。「これはあ、索靖さくせいといふえれえ方の書だつぺ。」
「これこれ若者、馬鹿なことを申せ、いずれお前は旅の人間ものでこの土地の様子を知らぬからこそさような太平楽も申しておれ、恐ろしいこの土地の話を聞いたら恐らく身顫みぶるいするであろうぞ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
他国たび人間もんと思って軽蔑するか。一人と思うて侮るか。サア鰤をば返せ。返されんチ云うなら二人とも警察まで来い。サア来い」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「イヤ。悪かった悪かった。冗談云うて悪かった。博多の人間もんなら仁輪加で笑うて片付くが、他国たびの人なら腹の立つのも無理はない。悪かった悪かった。ウチまで来なさい。返済まどうてやるけに。ナア。この通り謝罪ことわり云うけに……」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
グリゴリイ・ドエズジャイ・ニェドエジョーシ! お前は一体どんな人間やつだったんだい? 運送屋でも営んで、二頭立の蓙掛馬車でも仕立てて、永久に家を見捨て、生れ故郷を見限って、商人どもと一緒に定期市から定期市へと乗りまわしていたとでもいうのだろう? そうした旅の途中で神様のお召しにあずかったのか、それとも
景色ル・ベザージュとは、人間セ・レタ・ダアムの心状態である」といつたスヰスの詩人アミエルの名句は、まさしく此處へ來て味はふことが出來る。
山岳美観:02 山岳美観 (旧字旧仮名) / 吉江喬松(著)
おふみさまです。ソレ人間ニンゲン浮生フジヤウナルサウヲツラツラクワンズルニ、オホヨソハカナキモノハ、コノチユウジユウマボロシノゴトクナル一期イチゴナリ、——てれくさくて讀まれるものか。
陰火 (旧字旧仮名) / 太宰治(著)
なお、この短歌の、「人二人」云々につき、代匠記で遊仙窟ゆうせんくつの「天上無ナラビ人間ヨノナカニヒトリノミ」という句を引いていたが、この歌の作られた頃に、遊仙窟が渡来したか奈何どうかも定めがたいし、「人二人ありとし念はば」というようないい方は相聞心の発露としてそのころでも云い得たものであろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)