“非”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あら59.1%
17.8%
あらざ6.5%
6.1%
アラ2.4%
けち1.6%
くさ0.8%
わる0.8%
あらず0.8%
しから0.4%
あらざら0.4%
そし0.4%
たが0.4%
なみ0.4%
のぞ0.4%
ひがこと0.4%
0.4%
アンチ0.4%
ネー0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おおこれらすべての司祭輩よ! 陛下がこれら緇衣しいの手より我らを解放せらるる時にあらずんば、伯爵よ、事みなそのよろしきを得じ。
したふか板倉のひえ炬燵こたつとは少しもがないといふ事なりと火と同音どうおんなればなり夫より後世こうせい奉行ぶぎやういつれも堅理けんりなりといへども日を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やはらげらるゝにあらざればいと強くかゞやくが故に、人たる汝の力その光に當りてさながら雷に碎かるゝ小枝の如くなるによるなり 一〇—一二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
わが旧時代の芸文はいずれか支那の模倣にらざるはない。そはあたかも大正昭和の文化全般の西洋におけるものと異るところがない。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
他ハ日本人ナルカト思イタレドモ、後ニ至リテ彼等ハ日本人ニハアラザルモノノ如キコト判明セリ。貴局ハ引続キ当方ノ送信ヲ了解セラルルヤ
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
「巳は男好きだというけれど……」お絹はいささかけちをつけるように言って、からだを壁ぎわの方へ去らして横になった。
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「おこのさんもあんまり家をめるもんだで、かえって大きい金が外へ出るらね。」と母親は後で弟嫁のことをくさしはじめた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「大きにさう云ふ事は有る。然し、本当に惚れんのは、どうだらう、女がわるいのか、それとも男の方が非いのか」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ワグナーの感化の猛烈さは、一時世界の音楽界を引摺ひきずり込んで「ワグナーにあらずんば音楽にあらず」と思わせたことは、あまりにも生々なまなましき事実であったのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
孔子曰く、君子もとより窮す。小人窮すればすなわちぬす(窃)む。子貢、色をす。孔子曰く、よ、なんじ、予を以て多く学びて識れるひととなすか。曰く、しかり、しからざるか。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
猶之が為に殺さると、の宗教の名を以て、世に行はるゝ虚礼、空文はいづくんぞ基督教の獅身虫にあらざらんや、それ藩籬は以て侵叛を防げども之が為に其室内の玲瓏れいろうさへぎるべし、世の所謂神学なるもの
荘内に在るに及んで左右その人をそしるを見、詩を賦して以て自ら悲しむ、三十一年一夢のごとく、醒め来る荘内破簾の中の句あり、聞く者これをあわれむ〉。
而してその小く痩せたる身も亦空想界に屬するものゝ如くなりしなり。おん身若し我言をたがへりとし給はゞ、そは猶肉身なくて此世に在らんを好しとし給ふごとくならん。
美のこゝろを碎いて理に入るべきことをば、われなみせしことなし。これを非せしやうにおもはれたるは、沒理想を無理想とおもはれたるがためなりと。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
送って「穿入京城五彩雲。昂然野鶴出雞羣。除非乞詔僧文覚。千歳寥寥独有君。」〔穿入ス京城五彩ノ雲/昂然トシテ野鶴雞羣ヲ出ヅ/ただ詔ヲ乞ヒシ僧文覚ヲのぞケバ/千歳寥寥トシテ独リ君有ルノミ〕の絶句を
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
埿部は波志毘登ハシビトなるを、本にハセツカベと訓みて、傍に「丈部」と書けるはいみじきひがことなり。丈部はせつかべとはいかく異なるをや、天武紀などに見えたる姓の埿部も同じ。
間人考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
熊「フヽム左様そうよ、彼女やつ来てくれとかしアがッてよ、おいらが面を見せなけりゃア店も引くてえんだ、本ものだぜ、鯱鉾しゃちほこだちしたって手前達てめえたちに真似は出来ねえや、ヘンんなもんだい」
アヽ罪過が戯曲、小説に於ける地位、かくの如く重要なり。あへて罪過論をさうして世上のアンチ罪過論者にたゞす。
罪過論 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
其の一ヱー及び一ネーを左右するもの彼の「思想」なりとせば、其の威力の壮大なる、得て名状すべからざるものあるなり。
思想の聖殿 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)