“短”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みじか67.7%
みじ11.4%
たん4.8%
みぢか3.6%
みぢ3.0%
みじけ2.4%
ひく1.8%
ちぢ0.6%
つま0.6%
0.6%
みじかく0.6%
みじこ0.6%
みじこう0.6%
みち0.6%
ヒキ0.6%
ミジカ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みみずは、おもいきりいきながいて、ジーイ、ジーイ、といい、かえるは、ふとく、みじかく、コロ、コロ、といって、うたっていました。
春の真昼 (新字新仮名) / 小川未明(著)
つめは地面をひっかきしっぽはみじかくふとくなり、耳はつったち、口からはあわをふき、目は大きくひらいて、ほのおのようにかがやきました。
いま帝みずからご進発あられてもそのたんを補うほどの効果は期し難く、万一、さらにまた敗れんか、魏一国の生命にかかわりましょう。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二三日前にあたまを刈つたと見えて、かみが甚だみぢかい。ひげはじが濃く出てゐる。はなむかふをひてゐる。鼻の穴がすうすう云ふ。安眠だ。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わたし左様さう考へた」と代助が云つた。あには成程と答へたが別段感心した様子もなかつた。葉巻はまきみぢかくなつて、口髭くちひげが付きさうなのを無暗にくわえて
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
笛の男 明後日あさってげいから、おやしろ祭礼で、羽目はめさはずいて遊びますだで、刈入時かりいれどきの日はみじけえ、それでは気の毒と存じまして、はあ、これへ出合いましたでごぜえますがな。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
誰かが、不用だといっていたインバネスが、身長たけひくいおじいさんの、丁度よい外套になりはしたが——
あの気違さんぢやどんなに寿いのちちぢめたか知れはしません。もうこれきり来なくなるやうに天尊様へお願ひ申しませう。はい、戴きませう。御酒ごしゆもおいしいものですね。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
運転手は顔の寸のつまったいっこくらしい男である。彼は警官が柏に説明している間も、猜疑深い調子で、じろじろと私を睨廻ねめまわしていた。
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
「冬は日がイじけエろ。起きれてがんね」
あわれみとる蒲公たんぽぽくきみじかくして乳をあませり
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
みずから手を下して自己の生命をみじこうするにあらざる以上、人はいつまで生きるものか予想し難い。何人なんぴとも生命の長きを望む。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
あわれしる蒲公たんぽぽけいみじこうして乳をあませり
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
つきのすごくてひとるやうなるも威嚴いげんそなはれるかとうれしく、かみみちかくかりあげて頬足ゑりあしのくつきりとせしなど今更いまさらのやうにながめられ、なにをうつとりしてるとはれて
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ところが、二首目になると、山のしら雲の聯想が、大祓詞の高山・ヒキ山のいほり——廬と雲気との間を往来してゐる——に繁つて行つて、神のいます処を希求すると謂つた豹変をしてゐる。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ハシたてゝ いつかのぼらむ。ミジカ山 高山 神のいますいほりに
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)