“備”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そな61.5%
そなわ10.0%
そなへ7.7%
そなえ7.7%
つぶ2.3%
ととの2.3%
そなはら1.5%
そなは1.5%
1.5%
そなわっ0.8%
ぞな0.8%
つぶさ0.8%
まき0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おのづから智慧ちゑちからそなはつて、おもてに、隱形おんぎやう陰體いんたい魔法まはふ使つかつて、人目ひとめにかくれしのびつゝ、何處いづこへかとほつてくかともおもはれた。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こういう先生は単にいんそなわるだけで、手本に似ぬ拍子をやる仲間だろうと思うが、それがまたかえって一座を賑かにするのであろう。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
井戸は小屋をかけかはやは雪中其物をになはしむべきそなへをなす。雪中には一てん野菜やさいもなければ家内かない人数にんずにしたがひて、雪中の食料しよくれうたくはふ。
そこで、私は机の上のかごに入れてあったホテルの用箋ようせんを取出して、そなえつけのペンで、彼女が岩山から見たという海岸の景色を描いた。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
寡婦言う、我はこれ族姓にして年は盛りの時に在り、礼儀つぶさに挙がりて財宝多饒なり。大徳の為に給事せんと欲す。まさに願うべき所、なにとぞして納められよと。
翌日博士は旅装をととのえ、発掘用の道具などは、雇った土人に担がせて、町の外れから駱駝に乗り、クウフ王の金字塔へ、希望に満たされて乗り込んで行った。
木乃伊の耳飾 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ぐうせしことはなはだあつし小千谷をぢや北越ほくゑつ一市会いつしくわい商家しやうか鱗次りんじとして百物そなはらざることなし。うみる事わづかに七里ゆゑに魚類ぎよるゐとぼしからず。
フイレンチエはその自然の美しき、その畫廊のそなはれる、居るによろしきところなれど、再生祭の後こゝに歸らんことは、今より姫の樂むところなり。姫はかしこの景色を物語りぬ。
こうを乞うとはいえ、決して信長にあわれを求めているのではない。さく二州の強兵と一族郎党はなお健在であるのだ。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つとめずして自然にソレが私の体にそなわって居るといってもよろしい。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
かえぞなえはくずれやすい。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
滔々とうとう数千言すせんげんつぶさに其の人となりを尽す。うちに記す、晩年ますます畏慎いしんを加え、昼のす所の事、夜はすなわち天にもうすと。愚庵はたゞに循吏じゅんりたるのみならざるなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ここへ入れて、建業からさらに新手のうしまきを仰がねば、互角の戦いをすることはできまい
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
モシ君ガソノ地ニ於テ、ソノママ、富貴ヲ望ムナラバ、セメテ今日マデ、ムクイルコト薄キ自分トシテ、(自分のこと)ガ首級ヲ贈ッテ、君ノ全功ヲ陰ナガラ祷リタイト思ウ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)