“商家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しやうか29.2%
しょうか29.2%
あきないや12.5%
あきうどや4.2%
あきゅうど4.2%
あきゅうどや4.2%
あきんとや4.2%
あきんど4.2%
あきんどや4.2%
たな4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
長吉ちやうきち仕方しかたなしにだ左へ左へと、いゝかげんにれてくと蔵造くらづくりの問屋らしい商家しやうかのつゞいた同じやうな堀割ほりわりの岸に二度も出た。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
そのうちに、子供こどもおおきくなったものですから、このむらから程近ほどちかい、まちのある商家しょうかへ、奉公ほうこうさせられることになったのであります。
牛女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
山の下の多くの飲食店や、商家あきないやにはが青黄色い柳の色と一つに流れて、そこを動いている電車や群衆の影が、夢のように動いていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
蠣殻かきがら町二丁目の家から水天宮裏の有馬学校へ通って居た時分———人形町通りの空が霞んで、軒並の商家あきうどや紺暖簾こんのれんにぽか/\と日があたって
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
蒲団の上に足をのばしながら、何か近頃この街で珍らしくかわった話は無いか? 私が問うと、老按摩あんま皺首しわくび突出つんだして至って小声に……一週間前にしかもこの宿で大阪おおさか商家あきゅうどの若者が
菜の花物語 (新字新仮名) / 児玉花外(著)
「ここは商家あきゅうどやじゃないのか。客にむかって、そのあいさつは何だ。菓子舗かしやとかんばんをあげておいて、菓子を売らねえという法があるか」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
戸数こすう五百に足らぬ一筋町の東のはずれに石橋あり、それを渡れば商家あきんとやでもなく百姓家でもない藁葺わらぶき屋根の左右両側りょうそくに建ち並ぶこと一丁ばかり、そこに八幡宮はちまんぐうありて、その鳥居とりいの前からが片側町かたかわまち
置土産 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
其のほうは此の文治を欺き五十両強請ろうとして参ったか、其の方は市中おかまいの身の上で肩書のある悪人でありながら、夫婦づれにて此の近傍かいわいの堅気の商家あきんどへ立入り、強請騙りをして人を悩ます奴
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さあ、模様が誂向あつらえむきとなったろう——ところで、一番近い田圃へ出るには、是非、あの人が借りていた、その商家あきんどやの前を通るんだったよ。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
尋ねて来る御客様は町会議員、大地主、商家たなの旦那、新聞屋、いずれも土地の御歴々です。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)