“構”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かま63.3%
かまえ13.3%
かまへ7.7%
かめ3.6%
2.0%
かまい2.0%
かまひ2.0%
がまえ1.6%
かまは0.8%
かこ0.8%
かも0.8%
がま0.4%
こし0.4%
つくり0.4%
よこた0.4%
カマ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広々ひろ/″\したかまへの外には大きな庭石にはいし据並すゑならべた植木屋うゑきやもあれば、いかにも田舎ゐなからしい茅葺かやぶき人家じんかのまばらに立ちつゞいてゐるところもある。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
羽織の裾を払って、長いのを側へ置くと、扇を斜に、少し気取ったかまえになるのでした。年の頃二十五六、何んと言っても若い三之丞です。
黄金を浴びる女 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
番頭に案内されて行くと、寶屋の廣いかまへの一番奧、東向の小さい部屋をあけに染めて、娘のお島はもう冷たくなりかけて居りました。
「そんなら、お祖父やんのうしろへ随いて来るか。辛度しんどてもかめへんか。俥のうしろから走るのんが辛い言うて泣けへんか」
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
そんでなあ、支那料理でもめへんけど、今日はあたし、椅子やったら工合悪いよってに、日本座敷にしてほしい云うてんわ。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「折角の申出ではあるが、それは相成らぬ。おのおのはおかまいの身分じゃ。夜中に推参して、奉行衆に逢いたいと云うのは宜しくない」
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「兎も角も、あんな女は眼の毒ですね。御奉行樣にでもお願ひして、江戸かまひか遠島にでもして貰はなきや、神田中の若い男は氣が變になりますよ」
なぜというに、目をきょろりと出額おでこの下から、扇子がまえで、会釈をしたように思ったからである。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
見捨みすてたと云かどがあるゆゑ道具だうぐ衣類いるゐは云までもなく百兩の持參金ぢさんきんはとても返す氣遣きづかひなしと思ふゆゑそれそんをしてもかまはぬが何分なにぶん離縁状りえんじやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
青いかへでの枝にかこまれた泉水の金魚を見ながら、くびのおしろいを附けて貰つて居ると、近く迄来た地車だんじりのきしむ音がした。
住吉祭 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「おゝ、それはわしがしたんじゃで、わしが掃除しとく。かもうてくださるな、おいおしゅん——お俊というに、何しとるぞい」
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
砂地へ半身うずめこんだように身をかがめ、当麻とうま五郎のだんびらを守りがまえの青眼に、二ツのひとみは剣のミネをおもむろにたどって、月光をチカッと射る鋩子ぼうしの先から
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、その混合物の一部分となつてゐるものとは違つた全く新らしい性質の金属をこしらへ上げるのだ。さういふ風にして、銅と或る白い種類の金属とを熔かして一緒にしたものが亜鉛だ。
鍵をあづかつてる人は、前の街道を一二ちやう行つたところの、鍛冶屋かぢやの隣の饅頭屋まんぢうやであつた。場末の町によく見るやうないへつくりで、せいろのなかの田舎饅頭まんぢうからは湯気が立つてる。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
が、根柢によこたわってるのが懐疑だから、やともするとヒューマニチーはグラグラして、命の綱と頼むには手頼甲斐たよりがいがなかった。
二葉亭追録 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
先ニハ、捕ヘ奉レトノ沙汰、再三ニオヨブモ向後ニオイテハ、スベカラク、誅戮チユウリクシ奉ルモ、カマヒナシ
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)