)” の例文
そんでなあ、支那料理でもめへんけど、今日はあたし、椅子やったら工合悪いよってに、日本座敷にしてほしい云うてんわ。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
頸首ゑりくび脊筋せすぢひやりとるは、うしろまへてござるやつ天窓あたまから悚然ぞつとするのは、おもふに親方おやかた御出張ごしゆつちやうかな。いやや、それりつゝ、さつ/\とつてかれる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「悦ちゃん、そないに興奮したらかえって寝られへんねんで。無理に寝よう寝よう思わんと、寝られなんだら寝られんでもめへん、思うて御覧」
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
夫も血の気エせたべたに冷やかなほほ笑み浮べてるだけで、「めへん、構めへん、放っといたらええ」
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
わたしでしたらどんなこといわれようとちょっともめしませんけど、あんたこそお嫁入り前の身イで、そんな悪辣な人たちのわなにかからんように気イ附けなさいや
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「僕、儲かることやったら何でもやったろうと思うてまんねん。おやま屋の親仁でもめしめへん」
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
いえ、話なんかせえでもめしません、黙って光子さんの顔さい見てられたら、——自分がその人のそばにいるいうことだけで、限りない幸福が胸一杯になるのんです。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「あたしこれからお春どんと一緒に行って見るわ、あたしやったらめへんやろさかいに」
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「うち、本家がどない云おうとめへんけど、玉置先生が止めにしやはることになってん」
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「もっとどうにかした相手やったら、先に結婚してくれたかてちょっともめへんけど」
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
今も云うように、この際兎も角も附いて行ったげて、半年でも一年でも一緒に暮らして、真面目まじめに勤めてはるとこを見届けてから、厭やったらこいさんだけ帰って来たかてめへんやないか
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「どうせ知れることやさかい、かげで云うのんはめへんけど、………」
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「………けど、話してくれてもめへんねん」
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)