“早”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はや70.6%
15.1%
はよ5.0%
はえ2.5%
ばや2.1%
そう0.7%
0.5%
はやく0.4%
0.4%
0.4%
ぱや0.4%
ハヤ0.4%
さう0.2%
さつ0.2%
はあゆ0.2%
はよう0.2%
ばえ0.2%
ぱえ0.2%
へい0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高橋は、父親れたけれど、母親があるのでした。正吉だけは、両親がそろっていて、いちばん幸福であったのです。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
昨夜分るゝまで藻西を無罪と認めしに今朝はや藻西が其妻に煽起かされて伯父を殺せし者と認め藻西の妻を調べんと思えるなるか
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「そしてう戻ってにゃあかんに。晩になるときっと冷えるで。味噌屋がすんだらもう他所へ寄らんでまっすぐ戻っておいでやな」
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「それからんだぜ。火がおこったら、ぐに行燈掃除しときねえよ。こんなァ、いつもよりれるのが、ぐっとえからの」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
看板に「沢山道具をお壊しなさい、貴君のお幸福」と書いてある。如何にも破壊を好む気仏蘭西人の気に入り遊戯だ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
わたしは抽斗をあけたままの机から三包みの手紙をそうに引っつかんで、その部屋をかけ抜けて、階子段を一度に四段ぐらいも飛び下りて、表へ逃げ出しました。
いちいち、手順までいいつけてから、道誉はの奥へ消えこんだ。——東海、鎌倉はもう薄暑の候だが、伊吹のはようやく春闌けたみどりの深みに駒鳥の高音がやや肌さむいほどだった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
討取ば此度の公事は必定勝利ならん右兩人を討取手段を一さるが捷徑なりと申ければ主税之助は首をけ兩人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
青年別荘に住みてよりいつしか一年と半ばを過ぎて、そのも秋の末となりぬ。ある日かれは朝く起きいでて常のごとく犬を伴い家をでたり。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
男達が其処に停ち止まったアイリスの傍まで駈けつけた途端に、振り向いたアイリスは、右の人差指を延ばして矢継やにワルトンとジョーンの心臓部を目がけて突いた。
決闘場 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
……どんなに躾けがいいといったって、夜更かしが商売の茶屋稼業のことですから、六ツや五ツのと、そんなく起きるはずはない。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
聞かしてくれた話が、、蒼茫として来た波の上にも、聴き耳立てゝ、相槌うつ者が居る、そんな心持ちを起させた。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
段々とて娘を賣て十八年以前なる傍輩の恩金を返さんと思ふよししくしければ利兵衞も其の志ざしを深くそく承知なし即ち判人となりて新藤の娘を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
定山渓たて来ましたたい。団員はでん行た。そりゃあ面白かった盆踊が、ほんによか温泉ですばい。そりから、でん知らんばってん、わしだけの方に今朝たて見ましたもんな。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「おお、これはお師匠さんは。からお邪間して、えろみません」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
あの医者だってお前にゃひどく怒ってるぜ、——『恩知らずの腕白者』って言ってたんだ。で、手つ取りえとこを言っちまえば、まずこうだ。お前は自分の組の方へはれねえ。
きに御無沙汰をして、からどうも仕様がねえ、貧乏なしで、聞いておくんねえ、此間甚太ッぽうがおさん世話アやかせやがってねえ、からどうも喧嘩いもんだからねえ
それみろ、と何かや、勝ち誇った気構えして、蘆の穂を頬摺りに、と弓杖をついた処はかったが、同時に目の着くのさし口。
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「えらいよおましたなあ。ほんまにこない巧い工合に行たことあれしません。さあ、さあ、今の間アにしやはらんと、ぐずぐずしてはったら電話かかって来まっせ」
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)