“此間”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こないだ33.3%
このあひだ26.1%
こなひだ12.6%
こねえだ9.9%
このあいだ9.0%
このかん2.7%
このま2.7%
こなえだ1.8%
ここ0.9%
こねえ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うむ! ……一生君には言うまいと思っていたけれど、……此間こないだ行って見た。ふゝん!」と嘲笑あざわらうように、私の顔を見て言った。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
うかね。うしよう。」此間このあひだ滿谷が和田三ざうの所へくと来合せて居たモデルに和田が「イレエ、モンペエル」と言つたさうだが
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
母がみづから書く平仮名の、然も、二度三度繰返して推諒しなければ解らぬ手紙! 此間こなひだ返事をやつた時は、馬鹿に景気のい様な事を書いた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
此間こねえだから一疋で六百ずつの立前たちめえになるんでせえ途方もえ事だと思ってるくれえで、これが玉虫とか皀角虫さいかちむしとかをるのなれば大変だが
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ないことはあるまい。此間このあいだ××さんが話して下すった口を、お前はなぜ断って了ったのだい。俺にはどうもお前のやることはさっぱり分らない」
夢遊病者の死 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
考へて見れば無理むりの無い所で、さうして此間このかんの事は硯友社けんいうしやのヒストリイからふと大いにあぢは一節いつせつですよ
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
このどちらを先きにしようかと云ふ問題の得失を、とつおいつして考へて見ながら、己は此間このまにあつた大鏡に姿をうつして、自分の風采の好いのを楽んでゐた。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
とっさんは義理が有るから、おくのさんにあれは宅へ寄せ附けないと云う、又おくのさんは、舅の機嫌を取って、貴方あんたの借金の方を附けるてえ事を、僕は此間こなえだ聞いてゝ落涙をしましたが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今旦けさ我が女の語るを聞けば、三年坐しませども、恆は歎かすことも無かりしに、今夜大きなる歎したまひつとまをす。けだし故ありや。また此間ここに來ませる由はいかに」
の餓鬼奴等も亦何っちゅうだっぺ、折角、ねんごろにきいてくれるにさあ石なげるたあ。此間こねえだも——
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)