“而”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しか62.0%
9.6%
しこう7.0%
6.2%
さう3.3%
そう1.8%
しかう1.6%
1.4%
シカ1.4%
しこ1.0%
(他:25)4.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
各人はみづから己れの生涯を説明せんとて、行為言動を示すものなり、しかして今日に至るまで真に自己を説明し得たるもの、果して幾個かある。
各人心宮内の秘宮 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
しかもCは零でなく、たとえ9であってもDへ1を取られて8を残すから、Iすなわち9が引けるためにはBは6の外に取るべき数字がないのである。
暗号数字 (新字新仮名) / 海野十三(著)
しかして、現在の自分の頭を占領している感情や、感覚のみが、子供の時分から変りのない、つゞいて来た感情や、感覚であると思うことが出来ない。
忘れられたる感情 (新字新仮名) / 小川未明(著)
して配達料はと云へば麻布の奥から本郷の奥まで米一俵を配達するにも一人の配達夫と一輛の車とを要しながわづかに四銭か六銭である以上
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
煙はむしろの上を階子段はしごだんの下へひそんで、向うに真暗まっくら納戸なんどへ逃げて、して炉べりに居る二人ばかりの人の顔が
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そこねえさんはつぶつてすわりました、して不思議ふしぎ世界せかいのあることをしんじました
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
しこうしてそのこれを悦び、これを楽しむの情は、その慣れざるのはなはだしきにしたがってますますせつにして、往々判断の明識を失う者多し。
経世の学、また講究すべし (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
しこうして明治年間の公議輿論は何によりて生じたるものなりやと尋ぬれば、三十年前、我が開国と、ついで政府の革命、これなりと答えざるをえず。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ついに天下を一統し、四海に君臨し、心を尽して世を治め、おもつくして民をすくい、しこうして礼をたっとび学を重んじ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ここでは、ただそれが、いのちを張り裂くほどの想いのもので……かも、たとえ、いのちが張り裂けようとて、心は狂いも、得死ぬことすら許されず
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
殊に伊藤や須山が仕事のやり方を理窟からではなく、刻々の工場内の動きの解決という点から出発して、かもそれが正しいところに合致しているのだ。
党生活者 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
かくの如きは我等の従来機に触れて屡々しばしば説いて来たところであるが、かもその実際を見れば談はなはだ容易ならざるものがある。
三たび東方の平和を論ず (新字新仮名) / 大隈重信(著)
さうして自分の驚く事はそれ等の娼婦の需用者がおほむね英米其他そのたの諸外国よりきたれる旅客りよきやくである事である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
解つてるのは、その吉野が今昌作と二人加藤の家にゐる事だけだ。或はモウ、加藤の家を出たかも知れぬ。出てさうして、何処へ? 何処へ?
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
さうして白々しろ/″\とある頸脚えりあしが、すつとて、薄化粧うすげしやうした、きめのこまかなのさへ
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
早速此持重説じちょうせつを我物にして了って、之を以て実行にはやる友人等を非難し、そうしてひそかに自ら弁護する料にしていた。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
人間のお糸さんは何処へか行って了って、体に俗曲の精霊が宿っている、そうしてお糸さんの美音をとおして直接に人間と交渉している。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
次郎さんをはじめ此家の子女むすこむすめは、皆小柄こがらの色白で、可愛げな、そうしてひんい顔をして居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
しかうして今茲に有生十五億を眩目げんもくせしむるの巨光、しかうして又、世界第二の文明を経営すべき参天の巨柱は建設せられたる也。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
しかうして、しかしてである。くだん牛切ぎうきりあさから閉籠とぢこもつて、友達ともだちづきあひもろくにせぬ。
鑑定 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
婦人の婚姻に因りてる処のものはおほむね斯の如し。しかうして男子もまた、先人いはく、「妻なければたのしみ少く、妻ある身にはかなしみ多し」とそれ然るのみ。
愛と婚姻 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
花亭の書牘に、「この北条小学纂註を蔵板に新雕しんてういたし候、所望の人も候はば、何部なりとも可被仰下候、よき本に御座候」と云つてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「九日。晴。昼九つ時頃讚州多度津湊たどつみなとへ著船。金刀比羅宮ことひらのみや参拝。夜五つ時頃人車に帰船。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
いづれ參上仕候とくと可申上筈御座候得共、纔なか兩日之御滯留に而、とても罷出候儀不相叶候に付、以書面申上候間、かた/″\御汲取可下候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
其替り、天井は無上ムシヤウに高くて、シカカヤのそゝけた屋根は、破風ハフの脇から、むき出しに、空の星が見えた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
——諸葛氏ノ兄キン、弟タン、並ビテ令名アリ。各〻一国ニ在ルガ故、人以テウ、蜀ハ龍ヲ得タリ、呉ハ虎ヲ得タリ、シカシテ、魏ハソノイヌヲ得タリト。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「新繁昌記」の著者が牛肉を讃美して、「牛肉ギウニクヒトケルヤ開化之薬舗カイクワノヤクホニシテシカシテ文明ブンメイ良剤リヤウザイナリ」と言ひ
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
しかしこうして、神楽坂を離れて牛込はなく、牛込に住んでいるといえば、それは神楽坂に住んでいるというも同然である。
早稲田神楽坂 (新字新仮名) / 加能作次郎(著)
孔子曰く、後世、丘を知らんとする者は、春秋を以てせん、しこうして丘をつみせんとする者もまた春秋を以てせん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
しこうしてその結果はまたこれを海に流す七日目よりも、かえってその前の六日間を、重んずる傾向を強くしたのである。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
しかして雪をまち、雪ふれば此地の雪をかのあなつきこめうづめ、人是を守り、六月朔日是をひらき
しかして雪をまち、雪ふれば此地の雪をかのあなつきこめうづめ、人是を守り、六月朔日是をひらき
「九月二十一日、就中なかんずく土一揆入京中きょうちゅうにらんにゅうすしかして土蔵其他家々に令乱入らんにゅうして雑物ぞうもつ取る。剰放火三千余町焼失あまつさえさんぜんよちょうにほうかしてしょうしつす」(『大乗院寺社雑事記』)
応仁の乱 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そして又「緑林黒白」によれば、彼九郎右衛門は賊では無くて、誠に熟練した忍術家であり、豊臣秀吉に重用された所の、細作、即ち隠密だそうである。
赤格子九郎右衛門 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
老人の姿が見えなくなると、司令官は米国の将校の方へ向き直つた。そして変なわらやうをした。
そして小田夫妻は極めて平穏に、平和に暮して居るように見えました。
彼が殺したか (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
吾人ごじんは吉凶共に、天地万有の天朝の恢復かいふくたすけ、しかし胡虜こりょを滅絶する所の真の命令を待つ。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
食物の滋養分はくこれを消化してしかして吸収せざれば人体の用を成さず。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
番兵——しかして汝いずこより来たる?
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「一體俺は何んだえ?」といふ疑も出て來る……るとほてりきツてゐた頭が急に冷めたやうな心地もする。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ると頭がかるくグラ/\として、氣にぼうツとする。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ところで肉と肉とが接觸したら、其の渇望かつばうみたされて、お前に向ツて更にのぞみを持つやうになツた。るとお前は中々此の望をとげさせて呉れるやうな女ぢやない、で段々だん/\飽いて來るやうになツたんだ。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
なぜなれば真の貴女きぢよこれ等多数の低級なるうして美質に満ちた婦人の間から将来ます/\発生する事を期待するからである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
うしてちひさな子供等こどもたちあつめて、これらの不思議ふしぎ世界せかいゆめ面白おもしろはなしをしたなら
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
うして、其れは決して不可能で無いばかりか、自分は欧洲へ来て見て、初めて日本の女の美が世界に出して優勝の位地を占めることの有望な事を知つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
そうして店子に向っては、上方から見下す必要上、背丈が低いために、やむなく半身を後方へ反らせ、眼の玉のみ下方へ向けて、うしたえたような声で云うのである。
長屋天一坊 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
聖人常陸国ひたちのくににして、専修念仏の義をひろめたまふに、おほよそ疑謗の輩はすくなく、信順の族はおほし。しかるに、一人の僧(山臥云々)ありて、ややもすれば仏法に怨をなしつつ、結局害心をさしはさんで、聖人を時々うかがひたてまつる。
加波山 (新字新仮名) / 服部之総(著)
讀上よみあぐるに越前守殿憑司ひようじを見られ此願書の趣きにては嘸々さぞ/\無念むねんに思ふなるべし不便の次第しだいなり妻早其方の一人の娘をころされさぞ愁傷しうしやうならん併し屹度きつと傳吉が殺せし共言難いひがたからんして猿島河原より寶田村へ道程みちのりは何程あるやと申さるゝにお早は憑司がこたへを待たず四十町許是ありと申立れば越前守殿又其日子供は何時頃いつごろ宅を出何方へまかこせしぞとたづねらるゝに憑司頭を上げ柏原かしはばらと申す所へ用有つて早朝さうてうより罷り出しなりと申立れば越前守殿疵所きずしよは如何なりしやと申さるゝに憑司娘は肩先かたさきより切付られ疵は數ヶ所ござりましてくびかくせしや更に見えずと云ふに越前守殿首がなくて我が子と云ふこと如何にして知れしぞとおほせければ憑司ヘイ着物きもので分りますでござりますと云ふに成程なるほど我子ならば着物きもの見覺みおぼえあるは道理もつともなり偖々さて/\不便ふびんの事哉近々呼出よびいだす間罷り立てと仰せられけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
孔子対えて曰く、子、政を為すにんぞ殺すことを用いん、子、善を欲せばすなわち民善からん、君子の徳は風なり、小人の徳は草なり、草はこれに風をくわ(加)うるとき必ずす。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
子貢曰く、その礼を見ればすなわちその政を知り、その楽を聞けばすなわちその徳を知る。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
そこで私は次の術——即ち、木遁の一手であって身を木の形に順応させそうしてその木と同化させる所の所謂「木荒隠形もくこういんぎょう」の秘法。
赤格子九郎右衛門 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
且つなんじその人をくるの士に従わんより、豈に世をくるの士に従うに若かんやと。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「だから応無所住おうむしょじゅう生其心しょうごしんと云うのは大事な言葉だ、そう云う境界きょうがいに至らんと人間は苦しくてならん」と独仙君しきりにひとり悟ったような事を云う。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
——然リト雖モ、今、故郷離散ノ思ヒ、上下涙ニ打沈ム、シカシテ、ヤガテ退城ノ後ハ、信長公ノ御成オナリアツテ、御見物ナサルベシ、其意ヲ存ジテ、退去ヲ前ニ
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時、其津の水沼於ミヌマイデ(?)、御身沐浴ソヽしき。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)