“冠”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かぶ56.1%
かんむり20.1%
かむ9.2%
かむり5.3%
かん2.7%
かぶり1.8%
1.2%
0.4%
くわん0.4%
とさか0.4%
(他:13)2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“冠”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸30.6%
文学 > 日本文学 > 小説 物語9.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
頭巾づきんかぶつて肩掛を懸ける、雨の降る日は道行合羽みちゆきがつぱじやの目のからかさをさすなるべし。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
お靜は姐さんかぶりの白い手拭を取つて、初夏の朝日に美しい顏をさらしたまゝ、また存分に可愛らしい眼を見張つて居ります。
そして金髪のうえに細い黄金のでできたかんむりをのせているところは、全くお人形のように可愛かわいい姫君だった。
二、〇〇〇年戦争 (新字新仮名) / 海野十三(著)
またこのかんむりけてゐたひとこしのあたりには、金飾きんかざりのうつくしいおびがありまして
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
比較解剖学とか比較発生学とか、すべて比較という字をかむらせた学科はみなこの見方によって研究を進めているのである。
生物学的の見方 (新字新仮名) / 丘浅次郎(著)
おまけに、自国の陸軍を常勝軍と誇称こしょうし、主力艦隊に無敵の名をかむせ、世界中の憎まれっを以て自認しつつ平気でいる。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「それほどまで、責任をとるなら告げます。おさしずのあり次第に、かむりの城へかかるべく待機しているところなので」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
美貌の源氏が紫を染め出したころの白菊をかむりして、今日は試楽の日にえて細かな手までもおろそかにしない舞振りを見せた。
源氏物語:07 紅葉賀 (新字新仮名) / 紫式部(著)
これが最初さいしよ部分ぶぶん初期微動しよきびどうとてかんせられる所以ゆえんである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ところがそういうむだに近い物に限って、消費を刺戟しげきするために文化だの改良だのという文字をかんしている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
お島はじっとり汗ばんだ体に風を入れながら、鬱陶しいかぶりものを取って、軽い疲労と、健やかな血行の快い音に酔っていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いよいよ身請けという段になって、にわかに浦里がかぶりを振り、彼の望みに応じようともしない。
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その時の芝居は旧派と新派の合同芝居で、開場の日は旧派が青い帽子に新派が赤い帽子をて、車に乗って町まわりをした。
唖娘 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
と、さらさらと風が吹いて来て旅人のていた笠が、ひらひらと飛んでそれが湖の水際みずぎわに落ちた。
ある神主の話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
平一郎と深井はマントの頭巾を目深にぶり、一本の傘を二人でさして人通りの絶えた暗い陰鬱な、生存ということが全然無価値なものだと想わすような夕暮の街を急ぎ足で歩いていた。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
松本市で汽車を下りたが、青々とした山で、方々を囲まれていて、雲がむくむくと、その上においぶさっている、山の頂は濃厚な水蒸気の群れから、二、三尺も離れて、その間に冴えた空が、澄んだ水でも湛えたように、冷たい藍色をしている、そこから秋の風が、すいすいと吹き落して来そうである。
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
積薪せきしんならて、あめしたくわんたり。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
路傍の化僧一木偶もくぐうを案上に安んじて銭を乞ふ。閻王なりといふ。其状鎧をかうぶ幞頭ぼくとうくわんし手にこつを持る、顔貌も甚おごそかならず。造作の様頗る古色あり。豊岡八幡の社にいたる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
歌ふて立ちぬるくだかけ——其とさかに、
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
虫は飛んでとさかの上にとまった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
の葉を折りて、そつかうぶり
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
答へて曰ひけるは、われこゝにくだりてほどなきに、ひとりの權能ちからあるもの勝利かち休徴しるしかうむりて來るを見たり 五二—五四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
玉をめたるかがふりに、かいなの輪をさへ、
檞の葉のかがふりせり。
雪をかずいた石燈籠の笠に、うっすり付いていた足跡にって犯人の素性を知ったのであった。
半七雑感 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一体村田は長州に行て如何いかにも怖いと云うことを知て、そうして攘夷の仮面めんかぶっわざとりきんで居るのだろうか、本心からあんな馬鹿を気遣きづかいはあるまい、どうもあれの気が知れない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
兼てその様子をしって居るから、緒方の書生が、気味の悪い話サ、大小をして宗十郎頭巾そうじゅうろうずきんかむって、その役人の真似をして度々たびたびいって、首尾く芝居見物して居た。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
キリストと共にいばらかんむりかむらしめられて信者は彼と共に義の冕を戴くの特権に与かるのである。
飾るや、いつの花のくわんむり
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
私は観音のためには、生まれて以来今日きょうまでいろいろの意味においてそのおたすけをこうむっているのであるがこの観音様はあぶないところをわたくしがお扶けしたのだ。
例の如く江戸時代の渋味を大切に、皺の間に保存しておくような顔でばつの足には大きな繻子しゅすの袋をせて、外見を防いでいる。
美音会 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
それは喪中であろう、ぼうしから衣服まで皆白いものを着ていた。
阿繊 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
名は文命よりも高く、徳は天乙にまされりと謂ひつべし。