“帥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そつ27.6%
すい20.7%
ひき17.2%
そち13.8%
ソツ10.3%
すゐ3.4%
3.4%
ソチ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兄御を、そつの殿に落しておいて、御自身はのり越して、内相の、大師の、とおなりのぼりの御心持ちは、どうあろうのう——。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
東岸の公孫瓚は、敵のうごきを見て、部下の大将厳綱げんこうを先手とし、すいの字を金線でった紅の旗をたて
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
帝は巍国公ぎこくこう徐輝祖じょきそをして、京軍けいぐん三万をひきいて疾馳しっしして軍に会せしむ。景隆、郭英、呉傑、軍六十万をがっし、百万と号して白溝河はくこうがす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
後醍醐もまだそちノ宮といっていた頃のお顔やら、あの人、この君など、数十年の宮廷生活が、回顧の電光いなびかりとなって、あたまのうちに、明滅する。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その太宰府からの音づれが、久しく絶えたと思つてゐたら、都とは目と鼻の難波ナニハに、いつか還り住んで、遙かに筑紫の政を聽いてゐたソツの殿であつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
人生の精神と形體と孰れか重きや。精神は形體のすゐなり。帝室は其帥を制する者にして、兼て又其形體をも統べ給ふものなれば、いづくんぞ之を虚位と云ふ可けんや。
帝室論 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
すると曹操は、自ら法を出して、自ら之を犯す、何を以て、兵をきいんやと、自分の髪を切って地に置いたという。……重治、これはいつか其方から聞いた話だったな
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鼬は、母が仮りに姿を現したのだと告げて、かうしてゐては、終には命も危いから、叡山西塔の北谷にゐる、若の叔父ソチ阿闍梨の処へ逃げて行くやうに、と諭して姿を消す。
愛護若 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)