“すゐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:スヰ
語句割合
27.0%
27.0%
13.5%
8.1%
5.4%
5.4%
5.4%
推察2.7%
2.7%
2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
両性問題は容易たやすく理を以てすゐすべからざるものだとは云ひながら、品の人物に何か特別なアトラクシヨンがなくてはかなはぬやうである。
椙原品 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
江戸娘のすゐと言つたお秀は年こそ少し取り過ぎましたが、隨分思ひも寄らぬ罪を作つてゐさうな美しさでした。
洋酒等をも鬻ぎ「ポンすゐ」と称して今の所謂ゆる「ラムネ」をも製造して販売せり。
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
其夜そのよ慙恨ざんこんじやうられて、一すゐだもず、翌朝よくてうつひけつして、局長きよくちやうところへとわび出掛でかける。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
すゐともしびかゝげて怪しげなる薄色の折紙をりがみ延べ擴げ、命毛いのちげの細々と認むる小筆の運び絶間なく、卷いてはかへす思案の胸に、果は太息といきと共に封じ納むる文の數々かず/\、燈の光に宛名を見れば
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
既に先祖書を得た今、わたくしは未だこれを得なかつた昔に比ぶれば、暗中に一すゐの火を点し得た心地がしてゐる。しかし許多あまたの疑問はなか/\解決するに至らない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
種子たねはこれ感覚のすゐ
緑の種子 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
大工とあるに多方源太が弟子かなんぞの使ひに来りしものならむと推察すゐして、通れと一言押柄あふへいに許しける。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
平時つねに変れる状態ありさまを大方それと推察すゐして扨慰むる便すべもなく、問ふてよきやら問はぬが可きやら心にかゝる今日の首尾をも、口には出して尋ね得ぬ女房は胸を痛めつゝ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
聞き兼ねけんとすゐするまゝ、思ひ入りて擦る数珠の音の声澄みて、とふたゝび言へば後は言はせず、君にて御坐せしよ、こはいかに、となんだに顫ふおろ/\声、言葉の文もしどろもどろに
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
心留むべき世も侍らず、と諭せば女は涙にて、さては猶我を世に立交らひて月日経るものと思したまふや、灯火暗うはあれどおほよそは姿形をもすゐし玉へ、君の保延に家を出でゝ道に入り玉ひしより
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
人生の精神と形體と孰れか重きや。精神は形體のすゐなり。帝室は其帥を制する者にして、兼て又其形體をも統べ給ふものなれば、いづくんぞ之を虚位と云ふ可けんや。
帝室論 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)