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粹
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すゐ
ふりがな文庫
“
粹
(
すゐ
)” の例文
新字:
粋
それが却つて、女には、野暮氣が拔けたとか、
粹
(
すゐ
)
になつたとか、本當の色男になつて來たとか見えるのであらう。
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
江戸娘の
粹
(
すゐ
)
と言つたお秀は年こそ少し取り過ぎましたが、隨分思ひも寄らぬ罪を作つてゐさうな美しさでした。
銭形平次捕物控:125 青い帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いはゆる
粹
(
すゐ
)
とかいきとか、風流の道は、大川に流れてゐたが、震災ですべて過去となつてしまつた。
河風
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
粹
(
いき
)
で、世間馴てゐて、人一倍情愛が深く、一口にいへば
粹
(
すゐ
)
も甘いも噛みわけた人だらうと想い描いて居たのであつたが、現實の作家は、骨組のたくましい髯男で、みなりなんぞはぢゞむさく
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「頼朝て、なか/\
粹
(
すゐ
)
なおツさんやないか。」と、伊之助は首を傾げた。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
「なアに君、さう眞面目腐らんでも、遠藤さんは
粹
(
すゐ
)
なお方だよ」と、太つた禿げあたまの男がまぜかへし、「ねいさん、まア、さうぢや御座いませんか?」
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
事實
伊達者
(
だてしや
)
、
通
(
つう
)
、
粹
(
すゐ
)
といはれる人達の内部生活が、思ひの外に貧しいのを、平次はマザマザと見せ付けられたやうな氣がして、これ以上追及する氣もなくなつてしまひました。
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
年増の美は下町の
粹
(
すゐ
)
だつたかともいへる。洗髮の凄艶なる姿——
下町娘
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
江戸の文化も
漸
(
ようや
)
く爛熟しかけて、町人階級に金があると、
通
(
つう
)
にも
粹
(
すゐ
)
にも縁のないのが、せめて生き葬ひを出して馬鹿騷ぎをし、自分の人氣を試して見るのが面白かつたのでせう。
銭形平次捕物控:177 生き葬ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
だから、俺は
粹
(
すゐ
)
をきかして、手前を用心棒にしてやつたのさ。中江川さんは年寄で、眼も耳も遠いから、三日經たないうちに、手前とお琴さんは、夫婦約束位出來るだらうと思つたんだ。
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
勘兵衞の女房の妹の
配偶
(
つれあひ
)
といふ、近いやうな遠いやうな關係の久藏は、若い時分からの道樂者で、
粹
(
すゐ
)
に身を喰はれた
揚句
(
あげく
)
、小唄や物眞似を看板に、吉原の男藝者
幇間
(
ほうかん
)
になつたこともありますが
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
粹
部首:⽶
14画
“粹”を含む語句
生粹
純粹
不粹
粹好
無粹
理科會粹
粉粹
粹樣
粹背肌
粹興
純粹否定