“通”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とお27.7%
かよ24.1%
つう14.7%
とほ13.3%
とおり7.5%
とほり3.6%
どほ1.5%
どおり1.4%
どほり0.7%
どお0.7%
がよ0.6%
カヨ0.5%
みち0.5%
かよい0.3%
とう0.3%
がよい0.3%
0.3%
ツー0.3%
0.2%
かよわ0.2%
がよひ0.2%
とおっ0.1%
ストリート0.1%
かよは0.1%
かよひ0.1%
かわ0.1%
0.1%
0.1%
づう0.1%
とゑえ0.1%
どう0.1%
0.1%
ひととお0.1%
0.1%
ツウ0.1%
トホ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんどは京都きょうと羅生門らしょうもん毎晩まいばんおにが出るといううわさがちました。なんでもとおりかかるものをつかまえてはべるという評判ひょうばんでした。
羅生門 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
仕事の都合で一年近く始終かよっていたK村では、昨年度戦災者を十数家族入植させたが、一家族残して全部逃げて帰ったそうである。
琵琶湖の水 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
其頃そのころ東京とうきやういへたゝむとき、ふところにしてかねは、ほとんど使つかたしてゐた。かれ福岡ふくをか生活せいくわつ前後ぜんごねんつうじて、中々なか/\苦鬪くとうであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
日本にほん化物ばけもの貧弱ひんじやくなのにたいして、支那しなるとまつたことなる、支那しなはあのとほ尨大ぼうだいくにであつて、西にしには崑崙雪山こんろんせつざん諸峰しよぼう際涯はてしなくつらな
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
(左様だ、今頃は弥六親仁やろくおやじがいつものとおりいかだを流して来て、あの、船のそばいで通りすがりに、父上ちゃんに声をかけてくれる時分だ、)
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
美奈子が宮の下の賑やかなとほりを出はづれて、段々淋しい崖上の道へ来かゝつたとき、丁度道の左側にある理髪店の軒端に佇みながら
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
わたしはそれをならふために授業じゆげふけてはゐませんでした』とつて海龜うみがめ長太息ためいきし、『わたしたゞ規則きそくどほりの課程くわていんだゝけです』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
兼太郎は返事に困って出もせぬ咳嗽せきにまぎらした。いつか酒屋の四つ角をまがって電車どおりへ出ようとする真直まっすぐな広い往来を歩いている。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
自分は沢山たくさんの石段を降りる快さなどを思つて見た。急に明るいクリツシイどほりに出てきつけの珈琲店キヤツフエはひつてくことも思つて見た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
これはつまり土地とち御守護ごしゅごあたらるる神様かみさまでございまして、その御本体ごほんたい最初はじめからどおしの自然霊しぜんれい……つまり竜神様りゅうじんさまでございます。
茶屋の前から、道は、播州路ばんしゅうじへ向って、かなり急な坂である。銀山がよいの荷駄が往来を荒すので、雨天のひどい凸凹でこぼこがそのままに固まっている。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
カヨはせブミをおこすだけが、せめてものてだてゞ、其さへ無事に、姫の手に屆いて、見られてゐると言ふ、自信を持つ人は、一人としてなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
往来どめ提灯ちょうちんはもう消したが、一筋、両側の家の戸をした、さみしい町の真中まんなかに、六道の辻のみちしるべに、鬼が植えた鉄棒かなぼうのごとくしるしの残った、縁日果てた番町どおり
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
女「おかよいをこれへ置きますから、若しも御用がございますなら仰しゃり付けて下さいまし、度々たび/\出ますでございますから」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まだうらわかでありながら再縁さいえんしようなどというこころ微塵みじんもなく、どこまでも三浦みうら殿様とのさまみさおとうすとは見上みあげたものである。
天保八年の秋、枕山は鉄砲洲から武州金沢がよいの船に乗った。鉄砲洲は江戸時代には諸国の廻船かいせんの発著するみなとである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
處女子ヲトメゴは 出でぬものか。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
音楽ツーのデガダンスでけがされていない音楽というものは、どうしたって、それを生める社会的・個人的条件があるので、まことに遅々とながら
これら微妙の光景に旅の苦しみも打ち忘れてぼんやりと見惚みとれて居ると足元の湖辺の砂原に赤あるいは黄、白の水鳥が悠々とあちこちに声を放ってい、湖上には鴛鴦おしどりが浮んで居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
一 若き時は夫の親類友達下部しもべ等の若男わかきおとこには打解けて物語ものがたり近付ちかづくべからず。男女のへだてかたくすべし。如何なる用あり共、若男に文などかよわすべからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
板橋がよひのがたくり馬車がつじを曲りかけてけたゝましくべるを鳴らしてゐた。俥、荷車、荷馬車、其が三方から集ツて來て、此處でちよつと停滞する。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
又私の妻も小娘のときには祖母おばあさんに連れられて榎本の家にいったことがあると云うので、少し往来の道筋がとおって居て全く知らぬ人でない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ヘンリストリートの家には伯母の家族が住まっていたが、シェイクスピアは町の目抜の通、礼拝堂通チャペルストリートから礼拝堂小路チャペルレインへかけての角屋敷で
シェイクスピアの郷里 (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)
こゝに或村あるむらの娘、れいの御はたやにありて心をすまし、おはたをおりてたりしに、かたはらまどをほと/\とおとなふものあり、心にそれとおぼへあれば立よりてひらき見るに、はたして心をかよはす男也。
手長といふは膳部の方より請取、かよひの方へ渡すを手長といふなり。
手長と足長:土蜘蛛研究 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
しきりと御内書をかわされて、織田のうしろをかば、浅井、朝倉も同時に立つ、叡山、長嶋もともども手伝う、三河の家康ごときは一蹴いっしゅうして
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
処女子をとめごは 出でぬものか。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
あの巨大でっけえ森のある明神さまの、彼処あすこに隠れているのかえ、人の往来おうれえもねえくれえとこだから定めて不自由だんべえ、彼処は生街道なまかいどうてえので、松戸へン抜けるに余程ちけえから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
寄進の興行にも軒をならべ、余りのにぎにぎしさにさそわれまして、ふと、とある舞台をのぞきますと、見すぼらしい衣裳道具の女歌舞伎があの小野のづうが作とかいう源氏十二段、外の管絃の一場を
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
おい、堅かばい。兎に角、きまつた男があつてえ、そぎやんこたあ、おれにやでけん。そいでとゑえてきたツだもん、これまで……。そん方が身のためだるけん。苦労んなうしてよかばい。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
第一だいいち喜悦よろこびは、先刻せんこく輕氣球けいきゝゆううへうたがつたやうに、いまいままで、我等われらうかべるこの太洋たいやうは、大西洋たいせいやうか、はたアラビアンかいかもわからなかつたのが、只今たゞいま水兵すいへいことばで、矢張やはりわたくしおもつたどうり、このうみ
たとえばその鬱勃としたものが、手軽に云えば髪形の上や服装の上などにけ口が出来できているでしょう。
新時代女性問答 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そして、店先みせさきって、なるほど、たくさんいろいろな仏像ぶつぞうや、彫刻ちょうこくがあるものだと、一ひととおかざられてあるものにとおしたのです。
天下一品 (新字新仮名) / 小川未明(著)
二十九日、信濃小県シナノチヒサガタ国分寺ヲグルニ、既ニ将門、千曲川ヲタイシテ待チ、前後ヲ合囲ス。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むしろ、キユウスレバツウズ——としていた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、考へると、やはり水溜りだつたので、河童の通ひ路はトホつてゐたのである。毛だらけの手が出て、臀べたを撫でたゞけでは、よく考へると、何の為にしたのか知れない。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)