どお)” の例文
これはつまり土地とち御守護ごしゅごあたらるる神様かみさまでございまして、その御本体ごほんたい最初はじめからどおしの自然霊しぜんれい……つまり竜神様りゅうじんさまでございます。
むこうのぼんやり白いものは、かすかにうごいて返事もしませんでした。かえって注文ちゅうもんどおりの電光が、そこら一面いちめんひる間のようにしてくれたのです。
ガドルフの百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ついて猛然とハンドルを握ったまではあっぱれ武者むしゃぶりたのもしかったがいよいよくらまたがって顧盻こけい勇を示す一段になるとおあつらえどおりに参らない
自転車日記 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのうちに、どおしかったけかかった。はなは、うなされながらも、いくらかはねむったような気持きもちもしました。しかしあたまおもかったのであります。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あわてて箪笥たんす抽斗ひきだしをかけたしん七は、松江しょうこうのいいつけどおり、かたぱしから抽斗ひきだしはじめた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
ときでも、かれからはなれてたくおもうのであったが、とも自分じぶんよりかれを一でもはなすことはなく、なんでもかれ気晴きばらしをするが義務ぎむと、見物けんぶつとき饒舌しゃべつづけてなぐさめようと、附纒つきまとどおしの有様ありさま
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
妾も東上して本郷ほんごうどおしを通行の際、ふと川上一座とえりめぬきたる印半天しるしばんてんを着せる者に逢い、思わずその人を熟視せしに、これぞほかならぬ川上にして、彼も大いに驚きたるものの如く
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
普請ふしんはもう八どおりも進行しんこうしてり、大工だいくやら、屋根職やねややらが、いずれもいそがしそうに立働たちはたらいているのがえました。
そこで私の鑑定から云うと、今の延子さんは、都合つごうよく私のおあつらどおりのところにいらっしゃるに違ないのよ
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
今更いまさら申上もうしあぐるまでもなく、皇孫命様こうそんのみことさまをはじめたてまつり、直接ちょくせつそのお指図さしずもとにおはたらあそばす方々かたがたいずれも活神様いきがみさま……つまり最初さいしょからこちらの世界せかいどおしの自然霊しぜんれいでございます。