“人通”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとどおり34.8%
ひとどお33.3%
ひとどほ16.7%
ひとどほり7.6%
ひとゞほ4.5%
ひととほ1.5%
ひとゞほり1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浅草観音堂の裏手の林の中は人通ひとどおりがすくなかったが、池の傍の群集の雑沓ざっとうは、活動写真の楽器の音をまじえて騒然たるひびきを伝えていた。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
正吉しょうきちは、とぼとぼとまちほうをさしてあるいてゆきました。このあたりはもうれると、まったく人通ひとどおりはえてしまったのです。
幸福のはさみ (新字新仮名) / 小川未明(著)
女房にようばうは、幾度いくど戸口とぐちつた。路地ろぢを、行願寺ぎやうぐわんじもんそとまでもて、とほり前後ぜんごみまはした。人通ひとどほりも、もうなくなる。
夜釣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
つちがまだそれなりのもあるらしい、道惡みちわるつてはひると、そのくせ人通ひとどほりすくなく、バラツクだてのきまばらに、すみつて、めうにさみしい。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
りたけとほはなれて、むかがはをおとほんなさい。なんならあらかじ用心ようじんで、ちやううして人通ひとゞほりはなし——かまはず駈出かけだしたらいでせう……
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
請取うけとりそれより呉服橋へ掛り四日市へと來懸きかゝるに當時そのころは今とちがひ晝も四日市へんさびしく人通ひととほまれなれば清三郎は惡僕わるもの二人ふたりと共に此處に待伏まちぶせなし居たり又七は金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
琵琶箱びはばこひたるたけたかきしたゝかな座頭ざとう一人ひとり人通ひとゞほりもなき闇川橋やみがはばし欄干らんかんを、つゑてがたりびしりとさぐる——頭上づじやうにはあやしきくものむら/\とかゝるのが自然しぜんえる。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)