“路地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろじ86.1%
ろぢ13.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
君江は軒先のきさき魚屋さかなやの看板を出した家の前まで来て、「ここで待っていらっしゃい。」と言いすて、魚屋の軒下から路地ろじ這入はいった。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ト月ばかり経ったある晩、タツが銭湯に行こうとして出かかると、フイと、長屋の路地ろじをこっちへやってくる栗原の姿をみた。
工場新聞 (新字新仮名) / 徳永直(著)
返事をきくと、おいとれですつかり安心したものゝごとくすた/\路地ろぢ溝板どぶいた吾妻下駄あづまげたに踏みならし振返ふりかへりもせずに行つてしまつた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
どぶの匂ひと、汚物をぶつの臭氣と、腐つた人肉の匂ひともいふべき惡臭とがもつれ合つて吹き流れてゐる、六尺幅の路地ろぢ々々。
天国の記録 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)