“一”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひと35.2%
23.1%
いつ11.5%
いち8.9%
ひとつ6.2%
いっ5.5%
ある1.3%
1.2%
イチ0.8%
はじめ0.7%
びと0.7%
ぴん0.7%
ひい0.5%
イツ0.5%
ひとり0.3%
ワン0.3%
0.3%
ピン0.3%
ラズ0.2%
ひとた0.2%
ヒト0.2%
ウナ0.1%
どう0.1%
ぼう0.1%
いイち0.1%
いッ0.1%
さる0.1%
ひとう0.1%
ひー0.1%
アイン0.1%
アインス0.1%
アン0.1%
0.1%
インケツ0.1%
イー0.1%
オイチ0.1%
ハジメ0.1%
ヒトリノミ0.1%
一橋0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こまかきあめははら/\とおとして草村くさむらがくれなくこほろぎのふしをもみださず、かぜひとしきりさつふりくるはにばかりかゝるかといたまし。
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
蛇嫌へびぎらいな南日君は股まで浸って上手の瀬を渉った。と所左手の屏風がへし折れて山裾からぼろぼろになった石の綿がはみ出していた。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
然し今の日本は、かみにもひとにも信仰のない国柄くにがらであるといふ事を発見した。さうして、かれは之をいつに日本の経済事情に帰着せしめた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
昨夜ゆうべもすがらしづかねぶりて、今朝けされよりいちはなけにさまし、かほあらかみでつけて着物きものもみづからりしを取出とりいだ
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その印刷術もト通りは心得ておかねば不自由ダと思い、そこで神田錦町にあったひとつの石版印刷屋で一年程その印刷術稽古をした。
いったい、おまえは私に似て情熱家肌の純情屋さんなのに、よくも、そこをこらえて、現実に生きる歩調に性情をきたえ直そうとした。
巴里のむす子へ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
また憎らしいのがある、腹立たしいのもほかにあるけれども、それもある場合に猿が憎らしかったり、鳥が腹立たしかったりするのとかわりは無いので。
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
例えば彼の女性観を聞くと自分自身が女性でありながらち一ち傾聴けいちょうせずには居られないくらいに深刻に女性を解剖かいぼうしています。
新時代女性問答 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
水の神の贄として、早処女サヲトメが田の中へ生き埋めになつた物語、及び其が形式化して「イチの早処女」を、泥田の中に深く転ばす行事がある。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「それでこいつ自動車だのキッドの靴だのって、むやみに高いものばかり強請ねだるんだな。みんなはじめさんの持ってるのを見て来たんだろう」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
はッとおとがいを引く間も無く、カタカタカタと残らず落ちると、直ぐに、そのへりの赤い筒袖の細い雪で、ひとびとツ拾って並べる。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
土門は豹一と並んで席に就くと「ぴんちゃん!」と呶鳴った。すると、おそろしく長い顔をした浪人者が、舞台の上からきょろきょろ客席の方を見廻した。
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
私は、それをひいう、い? と数えあげたり、ひよつとして栄螺の呟きでも聞えないかしら? と耳を傾けたりした。
熱い風 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
イツ時たゝぬ中に、婢女メヤツコばかりでなく、自身たちも、田におりたつたと見えて、泥だらけになつて、若人たち十數人は、戻つて來た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
そのひとり斯く我にいへり、また若しこの時新しき物現はれて心をひくことなかりせば、我は既にわが身の上をあかせしなるべし 二五—二七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
アドリナ・パティの演奏料がワンステージ一万ドル、世界一のテナー、カルーゾーも一万ドルだということが判りました。
お蝶夫人 (新字新仮名) / 三浦環(著)
照準手が合図を送ると、砲手がイと数えて満身の力をこめて引金を引いたのだった。
空襲警報 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いちばんたちの悪い首領——多分賽の目のピンを入墨している者だけが生き残ったが——その首領にまだ一万両の行方はわからないのだろう。
ひとたび罪を犯しても、かうして悔悟して自殺を為たのは、実に見上げた精神だ。さうなけりや成らん、天晴あつぱれだぞ。それでこそ始て人間たるの面目めんもくが立つのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そのさわぎで、家じゅうヒトところも常態でいるところはなくなってしまいました。食堂の大テーブルは、陶器陳列用につかわれて、小さいテーブルで食事だけはしているし。
「もう一度改めてウナからトレスを数えるまでに、俺の言うとおりにしなかったら容赦なく撃ち殺すぞ!」怒りで語尾が顫えてかすれてきた。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
おかみさんたちの懐中時計も「どうつ!」と言った。そして子供たちの懐中時計も、猫や豚の尻尾についている小さな鍍金めっきの時計も「どうつ!」と言った。
鐘塔の悪魔 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
それでその「木」へぼうを彫って、其処そこだけ特にしゅを入れたんだそうです。それきり、幽霊は出ては来なかった。
□本居士 (新字新仮名) / 本田親二(著)
いイちのおみやろて
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
十三年振ではからずも永禪和尚に邂逅めぐりあいまして、始めの程は憎らしい坊主と思いましたなれども、亭主が借財も有りますからいッのがれと思いましたも、もとよりよごれた身体ゆえ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ロレ まゝ、かへらしめ。(藥瓶を渡し)さらば、たくましう覺悟かくごして、首尾しゅびようこと爲遂しとげさッしゃれ。わしはまたさる法師ほふしに、おこと殿御とのごへの書面しょめんたせ、いそいでマンチュアまでりませう。
ひとうつと数え、二つ三つとかぞえ、九時ごろになったのかしらといい加減びっくりしていると、八つ打ってもまだやまず、九つうってもまだやまず、どう? 十一打ってやっとやみました。
ひー ふー 
別後 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
アインツワイドライ! さあ、捜してごらんなさい、その札はあなたのわきポケットにあります……
桜の園 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
アインスツワイドライフィール、………」
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ちり、りん、りんとアンスウの
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
課長はその悪漢どもを叩きのめすような手附きで、オイと体操を続けていった。しかしその楽しさも永くは続かなかった。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一の字をりつけられたのは、抗夫長屋ではやっていた、オイチョカブ賭博とばくの、インケツニゾサンタシスンゴケロッポーナキネオイチョカブのうち、このふだを引けば負けと決っているインケツの意味らしかった。
競馬 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
女の子が声を揃えてイーニーとかけ声をかけたり、女の子が力をかっきりこめず、イー、ニー、と澄んだ声をそろえて〔後欠〕
と号令が速足進めに変り、「オイチニッオイチニッ」と、黒井さんが調子を張り上げます。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
星出さんの息子はハジメというのです。中條を何度直してやっても中将とかいて来るのよ。
代匠記で遊仙窟ゆうせんくつの「天上無ナラビ人間ヨノナカニヒトリノミ」という句を引いていたが、この歌の作られた頃に、遊仙窟が渡来したか奈何どうかも定めがたいし
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
去月二十九日上関に薩の蝶丸にて参りたり。然るに此度の用事は云々、先づ京師のヨフス様子は去月十五日将軍上洛、二十一日、一橋会津桑名にはかに朝廷にせまり、追討の命をコフ。