“ヒト”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:ひと
語句割合
32.1%
他人17.9%
7.1%
7.1%
7.1%
7.1%
7.1%
俺達3.6%
3.6%
男女3.6%
3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
牛肉ギウニクヒトケルヤ開化之薬舗カイクワノヤクホニシテシカシテ文明ブンメイ良剤リヤウザイナリ」と言ひ、京橋に建てられた煉瓦石れんぐわせきの家を見ては
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
あんたがたでも、仮令他人ヒトと他人との喧嘩でも、喧嘩である時は何でも好いから其処から遠去かることですよ。石でも当つて、まああれなんかは当り所が好かつたけれど。
その頃の生活 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
人まろ遠き国に年ふれど、此娘子ヒトにもよらで在けんも、かりの思ひ人ならぬはしらる
人麿の妻 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
「今度這入つて来た細つそりしたヒトねえ、横着なのよ。」
蜻蛉:――飜弄さる (新字旧仮名) / 中原中也(著)
ヒト口状もふた口状も言ふ男に対して、積年師匠をかさに著て重ねて来たあと口のわるい自分のしむけ、其が何時も魁車の聡明な顔の裏づけになつて、彼をひいやりとさせた。
主人ノ盛徳ヤ尭舜ギョウシュンヒト
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
多くの語りゴトを、絶えては考へ継ぐ如く、語り進んでは途切れ勝ちに、呪々ノロノロしく、くね/\しく、ヒトガタりする語部や、乳母オモや、嚼母ママたちの唱へる詞が、今更めいて、寂しく胸に蘇つて来る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
日田奉行をヒケラかして、俺達ヒトの前で勝手な事をし腐ったのが癪に障るばっかりじゃ。
いくさとは——豆ヲルニ豆ノ豆ガラヲク——ようなもの。また——モトコレ根ハヒトツカラ生ジタモノ——。どんなたたかいにせよ、赤子せきしの殺し合いは、それだけでも最大な御悲嘆でなければならない。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此意味に於て男女ヒトを人と訓讀せしむるのである。
安藤昌益 (旧字旧仮名) / 狩野亨吉(著)
統道眞傳卷首に聖人自然の眞道をアヤマる論と題し、劈頭先づ彼の自然觀を述べた句がある。——夫れ自然は始も無く終りも無し。ヒトハタラき他を俟つに非ず、自ら推して至るに非ず。
安藤昌益 (旧字旧仮名) / 狩野亨吉(著)