“本”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もと37.1%
ぽん26.8%
ほん22.9%
ぼん5.2%
3.0%
モト1.9%
ホン1.1%
もとづ0.6%
ためし0.2%
ふみ0.2%
もとも0.2%
もの0.2%
もん0.2%
やつ0.2%
ブックス0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
取りつくろはぬ矮き樹の一もと二本庭なる捨石の傍などに咲きたる、或は築山に添ひて一トむら一ト簇なせるが咲きたる、いづれも美し。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「こりゃ不思議ふしぎだ、あんなまちなか電信柱でんしんばしらが一ぽんっている。そして、あの屋根やねにいるおとこが、しきりときながらおがんでいる。」
電信柱と妙な男 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「たいへんにせいるな。」と、つきはいいました。馬追うまおいはびっくりして、二ほんながいまゆうごかして、こえのしたそらあおぎながら
酒屋のワン公 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ぼんは、たがいにあたまって、かなたのまちほうていました。天気てんきのいいには、しろけむりや、くろけむりのぼっていました。
縛られたあひる (新字新仮名) / 小川未明(著)
雛遊はと女子に、成人後、人の妻たり、母たる道を學ばしめた戯れ(骨董集上編下前。日次紀事、三月三日の條。昔々物語合考)
蓮の花開く音を聴く事 (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)
此中神瀬のが一番大きく、久喜のは柱モト岩とも言ふ。唐人神の鼻のは、要塞地帯に包まれて了うたから、もう見に行くことも出来ない。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
祭日のホンまつりなどは、何処でも通用するが、祭りの翌日には、行事のあるところと、ないところとがある様だし、用語も、地方によつて、まち/\な様である。
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かえって明白な判断にもとづいて起ると云う事実は、彼が犯すべからざる敢為かんいの気象を以て、彼の信ずる所を断行した時に、彼自身にも始めてわかったのである。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
今、朕れ、丈六の仏を造りまつらむがために、き仏の像を求む。汝が所献たてまつれる仏のためし、即ち朕が心にかなへり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
つるぎ太刀たち腰に取佩とりはき、いにしえふみにぎり、国へかへらす
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
早稲田大学はもともと高田、天野、坪内のトライアンビレートを以て成立した。三君各々おのおの相譲らざる功労がある。
「ナニ、一寸面白いものを讀んでたものだつたから……え、如何したの、遊びかい、用事かい?」
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
らぬ世間せけん惡評あくひやうもうけず、かはりの年禮ねんれいすこしのらうをもたすくるはづを、六十にちかおやきをするはばちあたりできか、子供こどもときにはもんすこしものぞいたやつ何故なぜこれがわかりをらぬ、さあ
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
返すと見えたのは包装のボール箱だけ……又は用意して来た、ほかの下らない本を詰めたりしてモトの隙間すきまへ突込んで、入用なやつはチャント脇の下に挟みながら……チェッ。
悪魔祈祷書 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
出版物の書目を集大成したサンフォードの「ルイ十七世ブックス」(紐育・一八〇九年)という厖大な図書目録まであるが、いずれもルイ十七世の死に深い懐疑を持っている。
カストリ侯実録 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
それで大兄が算用しておやりのうへ、龍馬の一分ハどふぞや御手ハ御面ながら御出シ置可遣候。呼嗚ママ、空袋の諸生かしこみ/\て申。頓首〻。