“黒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろ87.8%
ぐろ2.8%
こく1.9%
くれ1.7%
ブラック1.4%
くろず1.1%
くら0.8%
あお0.6%
0.3%
ノアール0.3%
くろき0.3%
くろっ0.3%
こっ0.3%
ノワアル0.3%
ノワール0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このごろ毎日まいにちのように昼過ひるすぎになると、くろいちょうがにわ花壇かだんいているゆりのはなへやってきます。
黒いちょうとお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
嘉十かじふはだんごをたべながら、すすきのなかからくろくまつすぐにつてゐる、はんのきのみきをじつにりつぱだとおもひました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
塔の正面のたんを塗つた三ヶ所の汚れた扉は薄ぐろく時代の附いた全体の石づくりと調和して沈静の感を与へた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
きりやうは決して良い方ではなく、淺ぐろい顏と、大きい眼が印象的で、赤い唇の曲線が、妙に情熱を感じさせます。
彼は船着の石段に腰かけながら独り物思いに耽っていたが、折しも上流の方から一つの細長い、こくずんだ帆が薄光りに光る川面を下って来るのに気がついた。
「山東のこく宋江です。張順さん、あなたのご実兄の張横さんとは、掲陽鎮けいようちんでお目にかかって、いろいろお世話になっています。どうか以後はお見知りおきを」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だつちんだらだつていまぺんつてろ、目玉めだまくれうちやさうはえがねえぞつちんだから
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
縞縮緬しまちりめんの小袖にわしイ見たことのくれえ革の羽織を着ていたから、何という物だと聞いたら
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ところで、モーガン、」とのっぽのジョンはすこぶるいかめしく言った。「お前はあのブラック——黒犬ブラック・ドッグを前に一度も見たことがねえな、え、そうだろ?」
「ブラック・アートすなわちブラックあとです」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
くろずむだ大きな木造の建物、細長い建物、一尺の馬が走つたり、二寸の兵が歩いたり、赤い旗が立つたり、喇叭らつぱが鳴つたりして居る。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
くちびるの色がくろずんでいたり、顔色が変わっていたりする以外に、どこかちがっているところがある。
葬儀記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
住職はそれから女と喬生を西門の外へ葬ったが、その後、雨曇りの日とか月のくらい晩とかには、牡丹燈をけた少女を連れた喬生と麗卿の姿が見えて、それを見た者は重い病気になった。
牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しかし、そうしたくらい影とは別に、黒吉の技倆は、ぐんぐん上達して行った。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「いや今日は違うんですよ、剣術もやったし、弓は五寸の的を二十八間まで延ばしたし、馬は木曽産のあおで、まだ乗った者がないという悍馬かんばをこなしましたがね、それはそれとして話はべつなんです」
雨あがる (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「おや。あおだよ、黒来い来い!」
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ウロいウモがイクく
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ウろいウろいまっ黒い
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
無智と卑しさを底の底までさらけだしたギスばった調子で、「三十五トラント・サン……ノアール……奇数アンペア……後目パツス……」などと一週間も前に出たモンテ・カルロのルウレットの出目を読みあげていたが
黒い手帳 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
夫のほうは眼玉を釣りあげてギョロギョロしていたが、首だけこちらへねじむけて「ごらんなさい。ルージュが十回もつづけて出ている。こんなことってあるもんじゃない。こんどはノアールに崩れるにきまっています」と説明すると「黒へ五百フラン!」と叫び、賭けたしるしにノートへ N-500 と書きつけた。
黒い手帳 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
熊のくろきは雪の白がごとく天然てんねんの常なれども、天公てんこうてんじて白熊はくいうを出せり。
庄三郎は織色おりいろの羽織をまして、二子ふたこの茶のくろっぽいしま布子ぬのこに縞の前掛に、帯は八王子博多を締めて、商人然としている。
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そいつは、ちょっと見たところでは、きんぎんとでってあるみたいだが、ほんとうはイオウとチャン(コールタールなどを精製せいせいしたときのこるこっかっしょくのかす)とでできているんだ。
「お! みなで十七羽いる! さ、十七へ百五十法。十七の隣数ヴォアザン、1617、1718、1417、1720……というふうに、これへ二百法ずつ。残りは全部ノワアルと奇数へ!」
この公式はナ、たとえばルウレットのルージュノワールの遊びで、赤だけがつづけて百回出るようなことは、一世紀にたった一回しかないということを証明しているのだ。なにかしらの法則に支配されていて、けっして出鱈目なものでないことがわかるだろう。
黒い手帳 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)