“象牙色”の読み方と例文
読み方割合
ぞうげいろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中村係長が頓狂とんきょうな声を出した。如何にも紙包の品物は、一枚の小型の象牙色ぞうげいろをしたセルロイド製のありふれた靴箆である。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
指ほどの長さでまるまると肥っている、野生のバナナは皮をぐと、見る見る象牙色ぞうげいろの肌から涙のような露を垂らした。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
象牙色ぞうげいろの磁器にもられた液体琥珀こはくの中に、その道の心得ある人は、孔子こうしの心よき沈黙、老子ろうしの奇警、釈迦牟尼しゃかむにの天上の香にさえ触れることができる。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)