“韓紅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
からくれない80.0%
からくれなゐ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同時に、湖面の一点に、ざんぶと音がして、そのあたり一面に水煙が立ったかと見ると、漣々れんれんとして、そこに波紋が、韓紅からくれないになってゆく異様の現象が起りました。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
鍵屋の一群ひとむれはこれを見て棄て置かれず、島野に義作がついて店前みせさきへ出向いて、と見ると、多磨太は半面べとり血になって、頬から咽喉のどへかけ、例の白薩摩しろさつまの襟を染めて韓紅からくれない
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ひく機會はずみに兩手のゆび破羅々々ばら/\と落て流るゝ血雫ちしづくあぜの千草の韓紅からくれなゐ折から見ゆる人影に刄を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)