“黒馬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あを41.7%
くろうま25.0%
あお8.3%
くろ8.3%
くろま8.3%
こくば8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
荷馬車はもう準備が出來てゐて、權作は嚊に何やら口小言を言ひながら、脚の太い黒馬あをを曳き出して來て馬車に繋いでゐた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ひめからおくられた黒馬くろうまにそれをかせて、おひめさまの御殿ごてんのある城下じょうかしてけてきたのです。
赤い姫と黒い皇子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、馬に鞍を置いてしまうと、正勝と平吾へいご松吉まつきちの三人の牧夫は銘々に輪になっている細引を肩から袈裟けさにかけた。そして、正勝は葦毛あしげの花房に、平吾は黒馬あおに、松吉は栗毛くりげにそれぞれまたがった。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
すがしゆう近づけてむかひ合ふ黒馬くろ黒馬くろとに月明りあり
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かはいしふみわたりぬばたまの黒馬くろまつねにあらぬかも 〔巻十三・三三一三〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
人無村ひとなしむらをかけぬけて、渺漠びょうばくたる裾野すそのの原にはいると、黒馬こくばしょうは、くらのうえから声をからして、はげました。あまたけの火はまだ赤々ともえている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)