“夕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆうべ38.4%
ゆふべ23.7%
ゆふ12.1%
ゆう11.6%
せき10.7%
ユフベ0.9%
よ0.9%
くれ0.3%
よひ0.3%
よべ0.3%
アーベント0.3%
セキ0.3%
ユウベ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いや、この家も以前には浮かれ女を数多召抱えて、夕(ゆうべ)に源氏の公(きみ)を迎え、旦(あした)に平氏の殿を送られたものじゃが、今ではただの旅人宿(りょじんやど)。
備前天一坊 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
次(つぎ)の日(ひ)の夕(ゆふべ)。道子(みちこ)はいつよりも少(すこ)し早目(はやめ)に稼(かせ)ぎ場(ば)の吾妻橋(あづまばし)へ出(で)て行(ゆ)くと、毎夜(まいよ)の顔馴染(かほなじみ)に、心(こゝろ)やすくなつてゐる仲間(なかま)の女達(をんなたち)の一人(ひとり)が
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風、永井壮吉(著)
氷はいづこにありや、この者いかなればかくさかさまに立つや、何によりてたゞしばしのまに日は夕(ゆふ)より朝に移れる 一〇三—一〇五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そのうちに夕立もやんだので、夕(ゆう)の御飯を食べてから、叔母はその相談ながらわたくしの家へ来るつもりであったそうでございます。
蜘蛛の夢 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「おそらくは、由緒あるお山のご高徳でいらせられましょう。ぜひ、一夕(せき)のお斎(とき)なと差上げて、ご法話でも伺いたいと申されますが」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
郎女は唯、先(サキ)の日見た、萬法藏院の夕(ユフベ)の幻を、筆に追うて居るばかりである。堂・塔伽藍すべては、當麻のみ寺のありの姿であつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
「麗(うるは)しき壯夫(をとこ)の、その名も知らぬが、夕(よ)ごとに來りて住めるほどに、おのづからに姙(はら)みぬ」といひき。
雪はその日の夕(くれ)にやんだが、外記は来なかった。その明くる夜も畳算(たたみざん)のしるしがなかった。その次の日に中間(ちゅうげん)の角助が手紙を持って来た。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
昼は九九しみらに打臥(ふ)して、夕(よひ)々ごとには壠(つか)のもとに詣(まう)でて見れば、小草はやくも繁(しげ)りて、虫のこゑすずろに悲し。
御堂(みだう)にははや夕(よべ)の歌きこえ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
さうしてまた隊のなかの獨逸話の分からない人びとも、突然、それが分かるやうになり、一つびとつの語(ことば)を感じた。「夕(アーベント)」……「小さかつたとき(クライン・ヴアル)……」
……ツイテハ、高家(コウケ)御秘蔵ノ宝刀ト、貴下ノ愛刀トヲ、一夕(セキ)、較(クラ)ベ合ッテ鑑賞ヲ共ニシタシトノ高閣下ノ御希望デアル。依ッテ、明日改メテ迎エノ使者ヲ出ス故、御携来(ゴケイライ)ヲ希(ネガ)ウ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
庭ハ幽(ユウ)ニシテ夕(ユウベ)ニハ接ス五湖ノ賓(ヒン)
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)