“よひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
79.7%
6.3%
6.3%
2.5%
1.3%
甲夜1.3%
夜日1.3%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「もう何時なんじ」とひながら、枕元まくらもと宗助そうすけ見上みあげた。よひとはちがつてほゝから退いて、洋燈らんぷらされたところが、ことに蒼白あをじろうつつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
と松さんは大げさにいつて、よひあからんだ顔を向けてそちらを見た。そして「豊助とよすけ。栄坊ちやんの大事な鹿にわるさするぢやないぞォ。」
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
ひきうけて世話せわをすることしん兄弟けうだい出來できわざなり、これを色眼鏡いろめがねひとにはほろよひひざまくらにみヽあかでもらせるところゆるやら、さりとは學士がくしさま寃罪ゑんざいうつたへどころもなし。
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
巧みでないむしろ拙な部分の多い歌であるが、「おぼつかなしも」の句に心ひかれて此歌を抜いた。「このよひのおぼつかなきに霍公鳥ほととぎす」(巻十・一九五二)の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
昼は九九しみらに打して、よひ々ごとにはつかのもとにまうでて見れば、小草はやくもしげりて、虫のこゑすずろに悲し。
世にも悲しげなるさまして、花をたむけ水をそそぎたるを見て、あな哀れ、わかき御許おもとのかく一〇二気疎けうときあら野にさまよひ給ふよといふに、女かへり見て、我が身よひ々ごとに詣ではべるには
はらしたく思ふをりから云々とはれて大きにこゝろに喜び其うへならず母親も留守るすと云るはついでよしと早くも思案しあん莞爾につこりみ夫はさぞかし面白ふ御座りませうが甲夜よひのうちは親父おとつさんも起きてを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
とゝのへすわり居てそれと見るよりお光さんかさだめし甲夜よひからお出で有らうと待草臥まちくたびれて居りたるにと云へばお光も莞爾にこやか吾儕わたしも早く來たいのは山々やま/\なれど父親おとつさんがお寢なさらぬので家が出られずたゞ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
夜日よひとなく人の見ぬ間の面杖つらづゑは恋に心のかたぶけばつく
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
何だネーよひの内からこの暗さは
小むすめ (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)