“寃罪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんざい63.2%
ゑんざい21.1%
むじつ10.5%
むじつのつみ5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これはお爺いさんが為めにする所あって布団をまくるのだと思って附けた渾名あだなである。そしてそれが全くの寃罪えんざいでもなかったらしい。
心中 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
其方共儀むこ夫等をつとら災難さいなんを歎き艱難辛苦かんなんしんくの上公儀巡見使じゆんけんしうつたへ出申立明了あきらかなるにより善惡判然と相あらはれ九助の寃罪ゑんざいそゝぎし信義しんぎ貞操ていさうの段厚くほめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たとえ寃罪むじつの証拠証人をならべ得ても、無罪にするわけにゆかず、死罪以外の処刑もどうかと、ためらわれた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寃罪むじつのつみによりまして、主人のためかくの如きの折檻、あまりと云えば非義非道、ことには重代の主従ではなし、絶縁致すはこの時と存じ、一人の父を引き連れまして、谷津の城を抜け出し
郷介法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)