“むじつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
冤罪33.3%
26.7%
20.0%
無実6.7%
無實6.7%
寃罪6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いかに彼が冤罪むじつを訴えても、小判二枚を持っていたという証拠がある以上、なかなかその疑いは晴れそうもなかった。しかも彼は幸運であった。
半七捕物帳:10 広重と河獺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そして遂にむじつとして放免せられた事件があったが、この時の拷問に耐えた金平の態度は、実に壮絶を極めたものらしい。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飽まで欺く長庵は眞面まがほに成り是は新しき仰せ哉成程忠兵衞が妻富と密通を仕つりしと申上しは私し此度むじつ難題なんだい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此一詩をもつても無実むじつ流罪るざいしよして露ばかりも帝をうらみ玉はざりしを知るべし。朝廷てうていうらみ給ひて魔道まだうに入り、雷公かみなりになり玉ひたりといふ妄説まうせつは次にべんずべし。
無實むじつの罪を負ひて默してあらんは余の堪へ得ざるところなり。
かれは自分の寃罪むじつを叫ぶために、飛んでもない事をうっかり口走ってしまったので、今さら後悔しても追っ付かなかった。かれは半七にその尻っぽを捉まえられて、とうとう恐れ入って白状した。
半七捕物帳:38 人形使い (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)