“ゑん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
26.9%
17.9%
16.4%
9.0%
7.5%
6.0%
3.0%
縁引3.0%
3.0%
1.5%
1.5%
1.5%
月縁1.5%
1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに値段ねだん不廉たかいものだからといふのであつた。勘次かんじはそれでもいくぐらゐするものかとおもつていたら一罎ひとびんが三ゑんだといつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
武内たけのうちつたのは、新著百種しんちよひやくしゆ挿絵さしゑたのみに行つたのがゑんで、ひど懇意こんいつてしまつたが、其始そのはじめより人物にれたので
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
もとゑんじはまこと心底の胸から出やるか、乃至ないしは唇のおもてからか。いやさ、それを告げいでは、ちやくと教へられぬわい。
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
なんでも飛騨ひだゑん当時たうじかはつたこともめづらしいこともなかつたが、たゞ取出とりいでゝいふ不思議ふしぎは、医者いしやむすめで、うまれるとたまのやう。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かくて其冬雪中にいたり、山のいたち狐などとぼしく人家にきたりて食をぬすむ事雪中の常なれば、此ものゝ所為しわざにや、かごはやぶれて白烏しろからすはねばかりゑんの下にありしときゝし。
しかし只一つ言ひたいのは、私が幼い時から、刑死した父のゑんそゝがうと思ふ熱烈な情に駆られて、専念に学問を研究することが出来なかつたといふ事実である。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
世或は予其職をむなしくして、ほしいまゝに述作に耽ると謂ふ。ゑんも亦甚しきかな。
これと言ふもやつぱり原田さんの縁引ゑんが有るからだとてうちでは毎日いひ暮してゐます、お前に如才は有るまいけれどこのとも原田さんの御機嫌の好いやうに
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ゑんなる夏 夢を埋め
秋 なげかひ (新字旧仮名) / 漢那浪笛(著)
蒙り駿すんゑんの四ヶ國の巡見使じゆんけんしとして松平縫殿頭罷越まかりこせし處なり然ば其方共願ひの筋江戸表へ御差出に相成天下の御評定ひやうぢやうにも相成に付願書の趣き一通り御吟味ぎんみ有之により有難く存ずべしとの仰にけり扨是より一通り糺問たゞしの上藤八お節の兩人江戸表へ差立さしたてとなりたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何と心得居る駿すんゑんさん三ヶ國の總祿所そうろくしよ八百ヶ寺の觸頭ふれがしら寺社奉行直支配の寺なるぞ其住職そのぢうしよく大和尚おほをしやう直談ぢきだん致などとは不屆至極なりと云に三五郎はいや夫は御前樣の仰なくとも承知で御座る寺社じしや奉行樣の御直支配は扨置さておき假令たとへ宮樣みやさま御門跡樣でも御願申上からは御あひ下されぬと云儀ははゞかりながら御座るまじ御釋迦樣しやかさま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
洛陽伽藍記らくやうがらんきふ。帝業ていげふくるや、四海しかいこゝに靜謐せいひつにして、王侯わうこう公主こうしゆ外戚ぐわいせきとみすで山河さんがつくしてたがひ華奢くわしや驕榮けうえいあらそひ、ゑんをさたくつくる。豐室ほうしつ洞門どうもん連房れんばう飛閣ひかく
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
とき帷中ゐちうをんなれば、ゑんとしておでこの醜態しうたい明白めいはく成畢なりをはんぬ。
鑑定 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
春の月縁ゑん揚戸あげどの重からば逢はで帰らむ歌うたへ君
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
そのお弟子のなかにもお隣のゑん氏のやうな不良書生がゐる事を聞かせたらどんなに言ふだらう。