“互”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たがい56.7%
たがひ19.1%
たが15.0%
たげえ2.5%
かた2.2%
たげ1.9%
かたみ1.9%
たげへ0.3%
ちが0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山稜を成す大尾根が北と南からたがいに擦れ違うようにして、其間に抱え込んだ窪地は、四方を偃松に取り捲かれた絶好のノタであった。
鹿の印象 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
この夏もおたがひたび先や何かで久しくかほを合せなかつた二人、さて新秋になると、むかうはあた海で勉強べんけうして大につよくなつたと自しんを持ち
「ではおたがいに子を生んであかしを立てましょう。生まれた子によって、二人の心のよしあしがわかります」とおっしゃいました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
「仕事の手をゆるめて怠ける算段ばかてけツかる、たげえに話ヨ為て、ズラかる相談でも為て見ろ、明日ア天日が拝め無えと思え」
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
二人は暫しかたみの顔を打瞶うちまもつてゐたが、『でヤ、明日盛岡さがねばならねえな。』と、お定が先づ我に帰つた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
權三 (助十をみかへる。)おい、おれにばかり云はせてゐねえで、手前もちつとしやべれよ。かうなりあうでおたげえに係り合だ。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
鳩そのともかたへに飛びくだるとき、かれもこれも𢌞めぐりつゝさゝやきつゝ、かたみに愛をあらはすごとく 一九—二一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「重右衛門がこんな騒動さわぎ打始ぶつぱじめようとは夢にも思ひ懸けなかつたゞ。あれの幼い頃はおたげへにまだ記憶おぼえて居るだが、そんなに悪い餓鬼がきでも無かつたゞが……」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
到底助からぬものと思えば、むしろここで刺しちがえて死する積りだといった時、西郷は
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)