“熱”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
あつ39.7%
ほて24.2%
ねつ21.2%
3.4%
1.3%
あたた1.0%
あつた1.0%
ねっ1.0%
ほと1.0%
あた0.7%
(他:16)5.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“熱”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)9.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語3.7%
文学 > 日本文学 > 詩歌3.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
汝の胎用にて愛はあらたに燃えたりき、そのあつさによりてこそ永遠とこしへの平和のうちにこの花かくは咲きしなれ 七—九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
やがて、あついコーヒーがはこぼれ、わかいふなのりはひといきつくと、まだこうふんのさめないようすで話しだした。
徹宵よっぴて眠られなかったお島は、熱病患者のようにほてったほおを快い暁の風にふかれながら、野良道を急いだ。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いづれもほてツた頭へ水を打決ぶツかけられたやうな心地こゝちで、一人去り二人去り、一と先づ其處を解散とした。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
雨よ、この燃える思をひややかに、亂れた胸をたひらかに、このさし伸べたねつの手をすずしいやうにひやせかし。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
勘次かんじはじめてこゝろづいて、ねつした唐鍬たうぐはひやさうとして井戸端ゐどばたはしつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
やぶ障子しょうじに強い風が当ったような音をたてて彼はつのげんのしょうこをすすった。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「どうも、権門、富貴の御馳走酒より、自腹のつ燗がこてえられねえな」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「ま、まだですか! ……早く、ああ、あ……早く逃げて下さいまし」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なんでもつかわすからはやく、アッ、あッツツツ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
矢庭に二つの顔が相触れた。熟した麦の香の漂ふ夜路に、あたたかい接吻きすの音が幽かに三度みたび四度よたび鳴つた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
信吾も其頃は、感情の荒んだ今とは別人の様で、血のあたたかい真率まじめな、二十二の若々しい青年であつたのだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
よしや頭が禿げてもこのあつたかい若々しい心情こゝろもちだけは何日いつまでも持つて居たいものだと思つて居る。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
それからお定は、小學校に宿直してゐた藤田といふ若い教員の事を思出すと、何時いつになく激しく情が動いて、私が之程思つてるのにと思ふと、あつたかい涙が又しても枕を濡らした。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
だが——うかれ、ねっしている踊りのむれ。それにも気がつかずに、なおも足なみをってゆくと、こんどは、
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信仰しんこうねっしてくると、おのずから手がふるえ、声もわれ知らず高くなって、
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と復たお雪が快活な調子で言って、ほとって来た頬を手で押えた。三吉は静かに妻を見た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
膩肉あぶらみほとぼるむくみ、——しかすがに
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
この夏もおたがひたび先や何かで久しくかほを合せなかつた二人、さて新秋になると、むかうはあた海で勉強べんけうして大につよくなつたと自しんを持ち
あた川の浜に一匹の仔山羊あり
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
休茶屋で、ラムネにかわいた咽喉のどいきる体をいやしつつ、帰路についたのは、日がもう大分かげりかけてからであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
言うまでも無くが光を以て天下をおおおう、天下をして吾が光を仰がせよう、といきり立って居るのだ。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
顔をぽってりてらせながら山口はトルコ風呂から外へ出た。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
てるうづむるごとき
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
あとさきみちは歩いたり、中の馬車も人の出入ではいり、半月ばかりのひでり続きでけた砂をったような東京の市街まちの一面に
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
荘子そうじ』に曰く、「至人しじんしんなり。大沢だいたくくるもくあたわず。河漢かかんこおれどもこごえしむるあたわず」と。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
銀之助は其朝の亭主役、早くから来てそれ/″\の用意、万事無造作な書生流儀が反つてあたゝかい情を忍ばせたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
日本一の色男になったつもりでうちへ帰っても胸がドキドキして眼の中があっつうなります。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
今年御地寒熱之事被仰下、いづかたも同様也。先去冬甚あたたかに、三冬雪を見ず、それにしては春寒ながく候ひき。土用中以外もつてのほかひややかに、初秋になりあつく候。秋はきのふたちぬときけど中々にあつさぞまさる麻のさごろもなどとつぶやき候。此比又冷気多く候処、今日よりあつさつよく候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
一、長閑のどかあたたかうららか日永ひながおぼろは春季と定め、短夜みじかよすずしあつしは夏季と定め
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
いいえ、私がかないわ、とお源をつかまえて談ずる処へ、い湯だった、といくらか気色を直して、がたひし、と帰って来た主税に、ちょいとお前さん、大丈夫なんですか、とお蔦の方が念を入れたほどのいきおい
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あッ! ちちちち!」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やっと、自動車で宿へ帰って——この、あなた、隣ので、いきなり、いが餅にくいつくと、あつつ、……舌をやけどしたほどですよ。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
如何にも不公平の処置のように思われて、えたりめたり冷めたり熱えたり、どちらがうとも突詰めかねて、自分で自分を武者苦者と掻むしるように苦ませた揚句が、とにかくもう一度小歌に逢った上でと、弱い決心をわずかに固めて
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
けれども、甘やかされて我儘わがままに育った者は仕方のないものである。私はまた性懲りもなく家出をした。まえのほとぼりのまださめないうちに。
遁走 (新字新仮名) / 小山清(著)
久しく自然主義の淤泥おでいにまみれて、本来の面目を失してゐた人道ユウマニテエが、あのエマヲのクリストの如く「日かたぶきて暮に及んだ」文壇にふたたび姿を現した時、如何に我々は氏と共に、「われらが心もえし」事を感じたらう。
あの頃の自分の事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)