“心情”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こころ30.0%
こゝろもち10.0%
しんじやう10.0%
しんじょう10.0%
ハート5.0%
こころもち5.0%
こゝろ5.0%
こゝろだて5.0%
ゲミュート5.0%
ゲミュートチ5.0%
ゲムュート5.0%
ムード5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さらば問うが、不犯ふぼんひじりたる僧正が、あのようななまめかしい恋歌を詠み出でたは、そも、どういう心情こころか」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
よしや頭が禿げてもこのあつたかい若々しい心情こゝろもちだけは何日いつまでも持つて居たいものだと思つて居る。いづくんぞ今にして早く蒸溜水の樣な心に成られるよう。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
しか彼等かれらは一ぱういうして矛盾むじゆんした羞耻しうちねんせいせられてえるやうな心情しんじやうからひそか果敢はかないひかりしゆとしてむかつてそゝぐのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
心情しんじょうはさもあること。しかしまだそのまえに、しんとしての役目がいくらものこされてある。都田川みやこだがわにかけられた御首級みしるしをうばって、浄地じょうちへおかくし申すこと。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丁寧に言えば、象徴が知的の「頭脳ヘッド」によってされないで、主観の感情によって温熱されたる、心情ハートの意味としてされねばならない。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
よしや頭が禿げてもこのあたたかい若々しい心情こころもちだけは何日までも持つて居たいものだと思つて居る。いづくんぞ今にして早く蒸溜水の様な心に成られやう。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
血のつながりで、この娘が一番よく、伊八の生活や心情こゝろを知り拔いて居たやうにも思へるのです。
幾度いくたびかかへりみておもへば、さてもはしたきことなり、うぢらず素性すじやうらず、心情こゝろだてなにれぬひとふとは、れながらあさましきことなり、さだめなきさだめなきひとたの
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それらの心情ゲミュートチ優しさエルリッヒカイトにおいて、種々の尊き「徳」について語り得ていると信じる点にある。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
文士はもっと心情ゲムュートが濡れねばならない。あえて静平に、落ちつかねばならないとはいわない。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
われわれが格別の具体的事由なしに憂鬱になったり快活になったりする心情ムードの変化はある特殊の内分泌ホルモンの分泌量に支配されるものではないかと思われる。
五月の唯物観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)