“臣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しん45.9%
おみ24.3%
けらい8.1%
やつこ8.1%
それがし2.7%
やつかれ2.7%
やつがれ2.7%
やつこら2.7%
オミ2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ましてや、梅雪入道ばいせつにゅうどうは、武田家譜代たけだけふだいしんであるのみならず、勝頼かつよりとは従弟いとこえんさえある。その破廉恥はれんちは小山田以上といわねばならぬ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
 明けくれば 国のかためを 身もあらに 瞑想おもひこらしつ 天皇すめらぎの まさきせと おみなべて 和ぐ日をや 民なべて らふ時を
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
二十八日には千種ちぐさ家のけらいを殺して、その右の腕を千種家の邸に、左の腕を岩倉家の邸に投げ込むものがある。攘夷の血祭りだなんて言って、そりゃ乱脈なものさ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
やつこ安萬侶やすまろまをさく、それ混元既に凝りしかども、氣象いまだあつからざりしとき、名も無くわざも無く、誰かその形を知らむ
年経て赤銅の破目愈え合うという事、それがし冶工に聞けりと。
「神武紀」にはまた「やつかれれ国つ神、名を珍彦うずひこふ」とあり、また同紀吉野の条には、「臣は是れ国つ神名を井光いひかす」
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
すなはいなび譲りて曰く、やつがれ不幸さいはひなき、元よりさはの病有り。何ぞ社稷くにいへを保たむ。願くは陛下きみ、天下を挙げて皇后に附けよ。りて大友皇子を立てて、よろしく儲君まうけのきみたまへ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
三に曰く、みことのりを承はりては必ず謹め、きみをば則ちあめとす。やつこらをば則ちつちとす。天おほひ地載せて、四時よつのときめぐり行き、万気よろづのしるし通ふことを得。地、天を覆はむとるときは、則ちやぶるることを致さむのみ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
此は、疑ひもなく宮廷を神社と見做し、伴曲長トモノヲ及びオミのつめる処を、かむだちと称へたからだ。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)