“陪臣”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ばいしん76.5%
またもの20.6%
またざむらい2.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
数正は、徳川家の使節として、城中では賓礼ひんれいをうけていたが、途上の列伍には、陪臣ばいしんなので当然、秀吉の後についていた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さてとよ……生肝を取って、つぼに入れて、組屋敷の陪臣ばいしんは、行水、うがいに、身をきよめ、麻上下あさがみしもで、主人の邸へ持って行く。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
元より、社会的の地位は取りのけられている主客の間とはいえ、客の長岡佐渡は、細川藩の家老である。陪臣ばいしんである。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何でも有らん限りの物を見ようとばかりして居る、ソレが役人連の目に面白くないと見え、ことに三人とも陪臣ばいしんで、かも洋書を読むと云うから中々油断をしない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
むを得ず吾々われわれ如き陪臣ばいしん(大名の家来)の蘭書読む者を雇うて用を弁じたことであるが、雇われたについてはおのずから利益のあると云うのは、例えば英公使
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「無役ながらも千二百石頂戴の天下お直参じゃ! 陪臣またもの風情が馬上で応待は無礼であろうぞ。ましてや素浪人とは何ごとじゃ。馬すてい!」
武家が跋扈ばっこの時代であるから、陪臣またものの師直の娘も内外うちとの者に姫と呼ばれて、かれは栄耀のあるたけを尽くしていた。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
この日主人の代理として、御評定所から御墨附を受取つて來るについて、まさかテクテク歩くわけにも行かず、さうかといつて、陪臣またものが駕籠に乘るわけにも行きません。
この日主人の代理として、御評定所から御墨付を受取って来るについて、まさかテクテク歩くわけにもいかず、そうかといって、陪臣またもの駕籠かごに乗るわけにも行きません。
大場石見というのは、八千石をんで、旗本中でも家柄、その用人といえば、陪臣またものながら相当の身分です。
だが、今はもう退屈男にとっては、名もなき陪臣またざむらいの二人や三人、問題とするところでない。