陪臣またもの)” の例文
「無役ながらも千二百石頂戴の天下お直参じゃ! 陪臣またもの風情が馬上で応待は無礼であろうぞ。ましてや素浪人とは何ごとじゃ。馬すてい!」
武家が跋扈ばっこの時代であるから、陪臣またものの師直の娘も内外うちとの者に姫と呼ばれて、かれは栄耀のあるたけを尽くしていた。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
用人といっても、先々代は東照宮様御声掛り、直参じきさんに取立を断ったという石田帯刀いしだたてわき様で、陪臣またものながら大した家柄じゃ
大場石見というのは、八千石をんで、旗本中でも家柄、その用人といえば、陪臣またものながら相当の身分です。
頭が高い! 控えおろうぞ! 陪臣またもの分際ぶんざいもって縛につけとは何を申すかッ。それとも参らばこの傷じゃ。幸いの夕啼き時刻、江戸で鳴らしたこの三日月傷が鼠呼きして飛んで参るぞッ
大場石見といふのは、八千石をんで、旗本中でも家柄、その用人と言へば、陪臣またもの乍ら相當の身分です。
「控えい! 陪臣またもの!」
この日主人の代理として、御評定所から御墨付を受取って来るについて、まさかテクテク歩くわけにもいかず、そうかといって、陪臣またもの駕籠かごに乗るわけにも行きません。
この日主人の代理として、御評定所から御墨附を受取つて來るについて、まさかテクテク歩くわけにも行かず、さうかといつて、陪臣またものが駕籠に乘るわけにも行きません。
直參に取立を斷つたと言ふ石田帶刀たてはき樣で、陪臣またもの乍ら大した家柄ぢや