“以”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もっ62.7%
もつ19.5%
13.4%
もって1.2%
もつて0.8%
モッ0.3%
おも0.2%
おもんみ0.2%
とも0.2%
0.2%
0.2%
もち0.2%
もちい0.2%
ゆえ0.2%
0.2%
スデ0.2%
0.2%
モツ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世の伝うるところの賽児の事既にはなはだ奇、修飾をらずして、一部稗史はいしたり。女仙外史の作者のりてもって筆墨をするもまたむべなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
此大勢このたいせいもつ推算すゐさんすると、朝鮮てうせん臺灣等たいわんとう輸入超過ゆにふてうくわ合算がつさんしても、年末迄ねんまつまでには一おく六七千萬圓まんゑん大凡おほよそ豫想よさういたのであつた。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
一は仮時的テンポラルなり、他は永遠にして三世さんぜに亘るなり。仮時的テンポラルなる者は一時の現象を対手とし、永遠なる者は人世の秘奥をて対手とす。
去春白井備後守を差下さしくだし如此之案紙かくのごときのあんしもって、誓紙を沙汰し、入魂じっこんいたすべき旨仰せけるに因って、書き上げたる旨を、石田治部少輔を経て言上ごんじょうに及び
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
なさばつひには首をも失はんされば汝等に此金を三百兩づつつかはし殘り五百兩は我が物となし此盜賊を止め此金子をもつて各々おの/\金堅氣かねかたぎたつき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
例年当寺ニテ執行シュギョウ阿波アワ丈六寺代印可ノ儀ナラビニ遍路人ヘンロニン便乗ノ扱イ等ニワカ阿州家アシュウケヨリ御差止オサシト有之候コレアリソウロウモッテ中止イタシソウロウナオ秋船アキブネノ遍路ハ其折ソノオリ再告申サイコクモウスベキコト
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
是に於て名山大沢ことごとく霊あり。古廟叢祠また主者多し。けだおもふに、群生昏墊ぐんせいこんてん衆類冥頑しゅうるいめいがん、或は悪を長じて以てあらためず、或は凶を行うて自らほしいままにす。
令狐生冥夢録 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
但猶凶暴邪悪の者は、悪僧と宿衛となり。伏しておもんみれば諸寺の年分ねんぶん及び臨時の得度は、一年の内に或は二三百人に及ぶなり。中に就いて半分以上は皆是れ邪濫の輩なり。
而るを誰とともにか之をえん。且つなんじその人をくるの士に従わんより、豈に世をくるの士に従うに若かんやと。ゆうしてまず。子路行きて以て告ぐ。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
子曰く、吾一日なんじたちに長ぜるを以て(対えずして)むことなかれ、(なんじたち)つねに則ち(人皆)吾を知らずという、なんじたちを知りて(用うる)あらば則ち何をかさん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
さもたり。ちかづくまゝに。にほは。そもかう款貨舖ぐやの。むすめかも。ゆびはさめる。香盆かうばこの。何爲なにことなりや。時々とき/\に。はなかさして。くめるは。
「西周哲学著作集」序 (旧字旧仮名) / 井上哲次郎(著)
〔譯〕自らつとめてまざるは天道なり、君子のもちゐる所なり。
『賢愚因縁経』に大施が竜宮に趣く海上無数の毒蛇を見たとあり、『正法念処経』に〈熱水海毒蛇多し、毒蛇気の故に海水をして熱せしめ一衆生あるなし、蛇毒をもちいる故に衆生皆死す〉と見ゆる
『淵鑑類函』に扶南王范尋はんじん常に虎五、六頭鰐魚わに六頭をい、訟あって曲直知れぬ者を投げ与える、さて啖われた者は曲、啖われぬ者は直とする、穢貊わいばくの人虎を祭りて神将とするはゆえあるなり
龐涓はうけんみづから・きはまりへいやぶるるをり、すなは(五七)自剄じけいしていはく、『つひ(五八)豎子じゆしせり』と。せいつてかちじようじてことごと其軍そのぐんやぶり、太子たいししんとりこにし(五九)かへる。
而して其時卑彌呼スデに死せりとあり、其の往來に九年乃至十年を費せるは明かなり。
卑弥呼考 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
をとめのマヨひきの国。たまくしげ輝く国。こもまくらあるタク新羅の国を、丹波ニナミけ給ひマツロへ給はむ。
「事ノ利ト云フハ、我一ヲモツテ敵ノ二ニ応ズル所也。タトヘバ、撃チテケ、外シテ斬ル。是レ一ヲ以テ二ニ応ズル事也。請ケテ打チ、外シテ斬ルハ、一ハ一、二ハ二ニ応ズル事也。一ヲ以テ二ニ応ズル時ハ必ズ勝ツ」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)