「西周哲学著作集」序「にしあまねてつがくちょさくしゅう」じょ
西周氏は元と石州津和野の人である。けれども蚤に江戸に出で幕府に仕へ、幕府の命により和蘭ライデン大學に留學し、教授フㇶツセリングに就いて主として法制の學を修めたのである。留學中已にカントの永遠平和の論を知り、又コントの實證哲學に興味を感じたや …