“近”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ちか69.0%
ちかづ19.8%
ぢか5.3%
ちけ1.8%
ちこ1.3%
0.8%
チカ0.8%
きん0.5%
こち0.3%
ちかき0.3%
(他:2)0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“近”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸25.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)22.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
そこまでたどって行って見ると、半蔵は新しき古を人智のますます進み行く「ちか」に結びつけて考えることもできた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかし、夫人ふじんしづめて、ちかくにゐる同志どうし婦人達ふじんたちあつめた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
処へ入乱れて三四人の跫音あしおと、声高にものを言い合いながら、早足でちかづいて、江崎の前へ来るとちょっとよどみ、
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お葉が眼をいてあがると、重太郎も無言でった。雪を踏む大勢の跫音あしおとが隣にちかづいて来た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
——円髷は四十ぢかで、笛吹きのごときは五十にとどく、というのが、手を揃え、足を挙げ、腰を振って、大道で踊ったのであるから。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
讀者よ、それは月曜の晩だつたのだ——眞夜半まよなかぢかくである——私も同じくあの不思議な呼び聲を聞いたのは。
丁度ちょうど番目ばんめの、所作事しょさごとまくちけ時分じぶんだとおもいねえ。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「おおッ、ちけえ!」というと、あたりの者たちは、いなごのようにワラワラワラッと駈けて散る。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
治「ヘヽ僕はひまさえ有れば、ちこう御座いますから、来たくなるとスイと参ったり、別に用もない時は大概来て居ります」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そういう様子をながめながら、家康いえやすはまた、ちこう、とかれをまぢかくんで、
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飛んだ冤罪えんざいこうむったものだ。こいつは滅多めったれないと三毛子にはとうとう逢わずに帰った。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すると又不思議なことには、それはそれは……今迄聞いたことのない、美妙びみょうの音楽の音が響いて来て、初めは何でも遠くの方に聞こえたと思うと漸々だんだんかく、しまいには何でも池の中から湧き出て来るように思われた。
稚子ヶ淵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
チカは、つ・くから出たものらしい。近・つく、つき/\・し、つ・ぐなどみな密接近似などいふ意がある。
用言の発展 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此が下町の山車になると、柱の存在などは殆ど不明で、寧祇園の鉾にチカづいてゐるが、多くの物はやはり人形の後に小さく、日月幢を立てゝ俤を止めてゐる。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
御米およね近来きんらいきんの字はどう書いたっけね」と尋ねた。細君は別にあきれた様子もなく、若い女に特有なけたたましい笑声も立てず、
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「電気というものは、長い線で山の奥からひっぱって来るもんだでのイ、その線をば夜中にきつねたぬきがつたって来て、このきんぺんの田畠たはたを荒らすことはうけあいだね」
おじいさんのランプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
板わたす用水堀のこぬか雨をちこち田もとみに萌えつつ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
発足の期、ちかきにあり。
中津留別の書 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
なぜだろう? それにまた、あの目に見えないよその者は、いったいだれなのだろう?……と、そのとき、おばさんのすぐまかで、ぼうっとした緑色の火花が二つ、一瞬ぱっともえあがった。
カシタンカ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
其様そんな事をして栄耀えようをしちゃアならんから、遠慮さ、又うめえ物を喰おうと思っても旨え物を喰って楽しんじゃアどうも済まねえと思って遠慮をして居ります、何も皆遠慮をしているが私が毎晩めえばん/\御寝所ぢけえお庭を歩いているは何の為だ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)