“きん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キン
語句割合
45.5%
黄金25.1%
8.6%
4.1%
3.5%
1.5%
1.1%
0.9%
0.9%
0.7%
(他:43)8.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蒔絵まきえではあるが、ただ黒地に亀甲形きっこうがたきんで置いただけの事で、別に大して金目の物とも思えなかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
……西洋せいやうことわざにも、能辯のうべんぎんごとく、沈默ちんもくきんごとしとある。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
黒い円い大きなものが、天井から落ちてずうつとしづんで又上へのぼつて行きました。キラキラツと黄金きんのぶちがひかりました。
やまなし (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
一人がやおら手を取って王を寝床から椅子へ導くと、一人は大きな黄金きんたらいに湯を張ったのを持って、その前に立った。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
そのときに、重量一万きんともおぼしき大魚が港口に打ち揚げられて、三日の後に死んだので、土地の者は皆それを割いて食った。
「さあ、たべてしまったらみんな早く網を投げろ。昆布を一きんとらないうちは綿のはいったチョッキをやらんぞ。」とどなりました。
いぢることがあぶないので與吉よきちひとりでかまどをつけることはきんぜられてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
みづか自國じこく風俗ふうぞく慣習くわんしふをあらため、胡語こごきんじ、胡服こふくきん
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
渺茫びょうぼう千七百年、民国今日の健児たちに語を寄せていう者、あにひとり定軍山上の一きんのみならんやである。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さしもの司馬懿も、まんまと自己の智に負けた。もし十五万の彼の兵が城に入ってきたら、一きんの力何かせん。天佑てんゆう、天佑」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわち、孔明は蜀に、兄のきんは呉に、従兄弟いとこたんは魏に。そして誕のことは余りいわれていないが、一書に、
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつ、せんはたいへん才童であったとみえ、建興十二年、呉にある兄のきんに宛てて送っている彼の書簡にもこう見える。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お杉の方に気がねでもあるかのごとく、もじもじと京弥が言いもよったので、退屈男は千きんの重みある声音こわねで強く言いました。
きんの重味を示しながら断乎と言い放って、何かやや暫し打ち考えていましたが、不意に言葉を改めると、猪突に杉浦権之兵衛へ命じました。
河また河、谷また谷、ぼうぼうたる草は身を没して怪きん昼もく、そのあいだ猛獣もうじゅう毒蛇どくじゃのおそれがある、蕃人ばんじん襲来しゅうらいのおそれもある。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
静かに、春園しゅんえんきんは、昼を啼きぬいていた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どう、どう、どう」と証書を取らんとする風早が手は、きん活動はたらきを失へるやうにて幾度いくたびとらへ得ざるなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そうして、胸のきんが一本かぎに引っ掛ったような心をいだいて、日を暮らしていた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「孔明八きん八縦の備え、それを我らは二つに割り、四擒四縦の備えと名付け、貴殿ら二人をとらえたつもりじゃ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
閉花羞月好手姿 巧計人をあざむいて人知らず 張婦李妻定所無し 西眠東食是れ生涯 秋霜粛殺す刀三尺 夜月凄涼たり笛一枝 天網と雖ども漏得難もれえかたし 閻王廟裡きんに就く時
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
「ろくな所へ行きおらん、あんな、かんかん虫どもの集まッとる所へ行ったら、ペストきんにとッつかれる。自体、何しに行ッたんじゃ」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まるで、ペストきんでもまぶれついているかのように、あわてて焼かれた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
迷惑のともがら。目を覆うきんを去れ。2320
きん木槿むくげをはさむ琵琶打びわうち 荷兮
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「おや、きんじゃないか、暫くこなかったねえ、どうしたんだともって心配してたよ」
反逆 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
葉絵子 きん一さんのことでせう。
あの星はいつ現はれるか (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
伊丹屋の主人伊右衛門が或日女房にこう云った「おきん近来ちかごろ変わってきたね。なんだかおちつかなくなったじゃないか」
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これという物も盗まれなかったが、おきんから預かった不思議な手箱を、一つだけ盗まれたということを、小間使のお花から耳にした。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
孔明は、弟のきんを励ましつつ、みじめな敗兵と一緒に逃げあるいた。——叔母も身寄りもみな殺されて知らない顔の兵ばかりだった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
では、それからの彼は、どうしていたかというと、襄陽の西郊にかくれて、弟のきんと共に、半農半学者的な生活に入ってしまったのだった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを波長の短いものから並べてみれば、ガンマ線、エックス線、きん外線、光線、赤外線であろう。
長崎の鐘 (新字新仮名) / 永井隆(著)
きんという植物は元来がんらいはたけに作る蔬菜そさいの名であって、また菫菜きんさいとも、旱菫かんきんとも、旱芹かんきんともいわれている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
明夕みょうゆう初更までに、各隊の兵は一人も残るなく、おのおの一ぷくきん(衣服)を用意せよ。怠る者は首を斬らん」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一、たずさえたる各〻のきん(衣)に足もとの土を掻き入れて土のふくろとなせ。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御米およね近来きんらいきんの字はどう書いたっけね」と尋ねた。細君は別にあきれた様子もなく、若い女に特有なけたたましい笑声も立てず、
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「電気というものは、長い線で山の奥からひっぱって来るもんだでのイ、その線をば夜中にきつねたぬきがつたって来て、このきんぺんの田畠たはたを荒らすことはうけあいだね」
おじいさんのランプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
お綾の手に、抜いた刀はなかったが、貴婦人は二の腕にはめた守護袋まもりぶくろ黄色きんの金具をおさえていたっていう事です。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
汝がこゑの 黄色きんの耳飾り
蛇の花嫁 (新字旧仮名) / 大手拓次(著)
それはから狻猊さんげいか何かの、黄金色きんだの翠色みどりだのの美しくいろえ造られたものだった。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
黒い木に黄金色きんの金具を打ちつけた美事な化粧台、着物かけ、タオルかけ、歯医者の手術室にあるような硝子ガラス戸棚、その中に並んだ様々な化粧道具や薬品らしいもの、へやの隅の電気ストーブ、向うの窓際の大きな長椅子
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかしヘンデルはその間にも名作「アルキーナ」を作り、きん々十日間で「アレキサンドルの祭」を書いた。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
きんとのぢよの事も亦同じである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
我輩とても敢て多弁を好むに非ざれども、唯いたずらに婦人の口をきんして能事のうじ終るとは思わず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
韓雲は布の如く、趙雲は牛の如く、楚雲は日の如く、宋雲は車の如く、衛雲は犬の如く、周雲は輪の如く、秦雲は行人の如く、魏雲は鼠の如く、斉雲は絳衣の如く、越雲は龍の如く、蜀雲はきんの如し、と云へるはいとをかし。
雲のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
それが即ち鶏のきんだ。これを直ぐに抜出そうとすれば薄い膜を破って筋をるばかりで造作ぞうさもないけれども上の方の睾を先へ抜くと下の方のが奥へ釣上つりあがってとても抜けなくなる。上の方のはそのままにしておいて先ず下の方から抜かなければならんが下の方のはズット奥にあって容易に見えない。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「宜いではございません。純金きんでは大変でございます」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
二人ふたりは斯うじつとしてゐるうちに、五十年をのあたりにちゞめた程の精神のきん張を感じた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
さうしてそのきん張と共に、二人ふたりが相並んで存在してると云ふ自覚を失はなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼は喪に在るの間其愛妻とすらきんを共にせざりし也。
頼襄を論ず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
袁珙はあざな廷玉ていぎょくきんの人にして、これまた一種の異人なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
金忠も亦きんの人なり、わかくして書を読みえきに通ず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一方にきんじょうずべきものあれば、他の一方においてこれをもくせざるもまた自然のいきおい、これを如何いかんともすべからず。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)