“噤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つぐ99.0%
きん0.3%
0.3%
つく0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もし運命が許したら、私は今日こんにちまでもやはり口をつぐんで居りましたろう。が、執拗しつおうな第二の私は、三度さんど私の前にその姿を現しました。
二つの手紙 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
我輩とても敢て多弁を好むに非ざれども、唯いたずらに婦人の口をきんして能事のうじ終るとは思わず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「そんな事だろうと思っていた。もう彼奴はそこへは帰らないでしょう」赤星はそれなり口をぐんで考え込んでいたが、ふと顔を上げると少し改った口調で
鳩つかひ (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
「何うせ、人生じんせいツてものは淋しいものさ。不幸なことを謂や僕なんか随分ずいぶん………」と謂ひかゝツて、ふと口をつくむでお房は氣の無い顏で外の方をながめてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)