“鏝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こて95.0%
ごて5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
與助 大屋さんの話では、左官の勘太郎といふ奴は不斷から身持のよくない男で、本職のこてよりもさいころを持つ方を商賣にしてゐる。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
彼女は、長火鉢の方へ膝をずらして、こてを炭火の中へ突つこみ、その間に、夫の読み耽つてゐる新聞の裏へ、何気なく眼をやつた。
花問答 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
そして、その鉄は焼きごてのように、それに触れると肉を引んむいてしまう。彼らは帆布で作った大きな袋を足に「着て」いる。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
肩も胸も露出あらわに、乳房のあたり咽喉のあたり焼きごてでも当てられたか、赤くただれ、皮膚かわさえけている。深紅の紐でも結びつけたように、血がはぎを伝わっている。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)