“鏝塗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こてぬ50.0%
こてぬり50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
擬勢は示すが、川柳に曰く、鏝塗こてぬりの形に動く雲の峰で、蝋燭の影にわだかまる魔物の目から、身体からだを遮りたそうに、下塗の本体、しきりに手を振る。
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
寒空にあはせ一枚で乳母車を露店にして黄塵を浴びながら大福餅を燒いて客を待つ脊髓のかゞまつた婆さんを、皺だらけの顏を鏝塗こてぬりに艶裝めかしこんで、船頭や、車引や
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
神職 聞けば、聞けば聞くほど、おのれは、ここだくの邪淫じゃいんを侵す。言うまでもない、人の妾となって汚れた身を、鏝塗こてぬり上塗うわぬりに汚しおる。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
縁日とさえあればどこへでも押掛けて、鏝塗こてぬりの変な手つきで、来た来たと踊りながら
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)