“皮膚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひふ67.5%
はだ23.4%
かわ3.9%
かは2.6%
かわはだ1.3%
きめ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ツインガレラの顔は脂粉しふんに荒らされてゐる。しかしその皮膚ひふの下には薄氷うすらひの下の水のやうに何かがまだかすかにほのめいてゐる。」
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
先生は身体全体が冷えてきて、タラタラと無気味なものが皮膚はだを流れるやうであつた。ヂッと耳を澄してゐると、果して又、今度は
群集の人 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
「しゃつ! その口を八裂きにしてくるるぞよっ。侍ども、この人非人めの皮膚かわいで、焼けたる金鞭かなむちをもって打ちすえろ」ろうからつばをして、奥にかくれた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こりや大事な事なんだ、ねえ解つたらう。皮膚かはは甚い暴風が吹いても荒れないし、それに眼ははつきり遠くまで見通せるんだよ。
背にも肩にも嗚咽おえつの波を打ちながら、お通はひしと千年杉の幹を抱きしめるような気持でいた。頬の涙を、樹の皮膚かわはだへこすりつけた。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
髪はいつものやうに油気を避けたゆるやかな結び髪に、目立たぬやうな薄化粧ながら、鼻筋の通つた眉の濃い細面ほそおもての、顎から咽喉へかけての皮膚きめの滑かさ。
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)